ニュース
複数のビデオカード設定ツールやゲームに脆弱性、「Microsoft Defender」がアラート、メーカー製ツールも
「例外登録」でアラートは停止可能、ただしセキュリティ低下に注意
2025年7月16日 09:10
Windowsに標準搭載されている「Microsoft Defender」ウイルス対策が、以下のアラートを出すことがあるとのこと。米Microsoftが7月15日(現地時間)付けで、公式サポートサイトで告知記事を公開している。
VulnerableDriver:WinNT/Winring0
これは誤検知ではなく、「CVE-2020-14979」として記載されている既知の脆弱性だ。「WinRing0.sys」および「WinRing0x64.sys」の特定バージョン(v1.0.6~v1.2.0)には整合性の低いプロセスを含むローカルユーザーが任意のメモリ位置に読み書きできる問題があり、呼び出し元のプロセスへ「\DevicePhysicalMemory」をマッピングすることで、システム管理者と同等の権限(NT AUTHORITY\SYSTEM)を奪取できてしまう可能性がある。「CVSS 3.x」の基本値は「7.8」(High)。
同社によると、この検知は以下のアプリに影響するとのこと。他にもゲームやハードウェア監視アプリが影響を受ける可能性がある。
- CapFrameX
- EVGA Precision X1 (旧バージョン)
- FanCtrl
- HWiNFO
- Libre Hardware Monitor
- MSI Afterburner
- Open Hardware Monitor
- OpenRGB
- OmenMon
- Panorama9
- Razer Synapse
- SteelSeries Engine
- ZenTimings
なお、編集部にてライブラリ収録バージョンの「HWiNFO」(v8.28、2025年6月26日リリース)をチェックしたが、アラートは表示されなかった。
この問題を回避するには、以下の手順でウイルススキャンの例外登録を行えばよい。ただし、システムのセキュリティが低下する点には注意。あくまでも自己責任だ。
- [スタート]画面などから「Windows セキュリティ」アプリを開く
- [ウイルスと脅威の防止]ページへアクセス
- [ウイルスと脅威の防止の設定]セクションの[設定の管理]を選択
- [除外]セクションまで下へスクロール。[除外の追加または削除]を選択
- UACダイアログを許可すると、除外するファイルやフォルダーを追加できる