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複数のビデオカード設定ツールやゲームに脆弱性、「Microsoft Defender」がアラート、メーカー製ツールも

「例外登録」でアラートは停止可能、ただしセキュリティ低下に注意

公式サポートサイトにおける告知記事

 Windowsに標準搭載されている「Microsoft Defender」ウイルス対策が、以下のアラートを出すことがあるとのこと。米Microsoftが7月15日(現地時間)付けで、公式サポートサイトで告知記事を公開している。

VulnerableDriver:WinNT/Winring0

 これは誤検知ではなく、「CVE-2020-14979」として記載されている既知の脆弱性だ。「WinRing0.sys」および「WinRing0x64.sys」の特定バージョン(v1.0.6~v1.2.0)には整合性の低いプロセスを含むローカルユーザーが任意のメモリ位置に読み書きできる問題があり、呼び出し元のプロセスへ「\DevicePhysicalMemory」をマッピングすることで、システム管理者と同等の権限(NT AUTHORITY\SYSTEM)を奪取できてしまう可能性がある。「CVSS 3.x」の基本値は「7.8」(High)。

 同社によると、この検知は以下のアプリに影響するとのこと。他にもゲームやハードウェア監視アプリが影響を受ける可能性がある。

  • CapFrameX
  • EVGA Precision X1 (旧バージョン)
  • FanCtrl
  • HWiNFO
  • Libre Hardware Monitor
  • MSI Afterburner
  • Open Hardware Monitor
  • OpenRGB
  • OmenMon
  • Panorama9
  • Razer Synapse
  • SteelSeries Engine
  • ZenTimings

 なお、編集部にてライブラリ収録バージョンの「HWiNFO」(v8.28、2025年6月26日リリース)をチェックしたが、アラートは表示されなかった。

 この問題を回避するには、以下の手順でウイルススキャンの例外登録を行えばよい。ただし、システムのセキュリティが低下する点には注意。あくまでも自己責任だ。

  1. [スタート]画面などから「Windows セキュリティ」アプリを開く
  2. [ウイルスと脅威の防止]ページへアクセス
  3. [ウイルスと脅威の防止の設定]セクションの[設定の管理]を選択
    [ウイルスと脅威の防止の設定]セクションの[設定の管理]を選択
  4. [除外]セクションまで下へスクロール。[除外の追加または削除]を選択
    [除外の追加または削除]を選択
  5. UACダイアログを許可すると、除外するファイルやフォルダーを追加できる
    除外するファイルやフォルダーを追加できる