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Epic Games、「Unreal Engine 5.8」を公開 ~次はいよいよ「Unreal Engine 6」

「UE5」系としては(おそらく)最後のメジャーリリース

「Unreal Engine 5.8」が公開

 米Epic Gamesは6月17日(現地時間)、「Unreal Engine 5.8」をリリースした。リアルタイム3D制作プラットフォーム(ゲームエンジン)「Unreal Engine」(UE)の最新版で、ロードマップ上で予定されている「UE5」系として最後のメジャーリリースとなる。今後は「Unreal Engine 6」(UE6)の開発が本格化される見込み。

 「Unreal Engine 5.8」における主な変更は、以下の通り。ワールド、植生、キャラクターなどの表現力が向上したほか、パフォーマンスやカスタマイズ性の改善が図られている。

  • ワールド構築
    ・メッシュテレイン:これまでよりも広大で、機能豊富なワールドを短時間で構築(実験的)
    ・プロシージャル生成(PCG)の強化:コンテンツを手動で編集できるように。配列、構造体、セット、マップを含む複雑な属性タイプも新たにサポート
    ・プロシージャル植生エディタ(PVE):レンダリング技術「Nanite」対応で、高品質かつ生物学的に正しい、植生をゼロから成長させる(実験的)
  • キャラクターとアニメーション
    ・フェイシャルおよびショットスカルプト改善
    ・コントロールリグ物理(ベータ版)
    ・DMC(Direct Mesh Control)
    ・自動アニメーションベイク
  • バーチャルプロダクション
    ・「Live Link Hub」が正式版に:モーションキャプチャーソフトから「Unreal Engine」および「UEFN」(Unreal Editor for Fortnite)にリアルタイムでアニメーションデータをストリーミングするためのスタンドアロンアプリ
    ・フェイシャルプレビュー
    ・自動カメラ追跡
    ・「Movie Render Graph」(MRG)が正式版に:レンダリング操作を実行するロジックをビルドするためのグラフ・ノードベースのGUI
  • リアルなキャラクターを作成できる「MetaHuman」を大幅強化
  • レンダリング(Lumen / MegaLight / Toon)
    ・「MegaLight」が正式版に:ダイナミックおよびシャドウ付きエリアライトをシーンに多数配置できる技術
    ・「Lumen Lite」(軽量 GI)
    ・フォグ画面空間散乱「FSSS」(実験的)
    ・「Substrate」フレームワークをベースに構築された「Toon Shader」(実験的)
  • そのほか
    ・「Dataflow」が正式版に:物理ベースアセットをプロシージャルに生成するためのノードベースのシステム
    ・布シミュレーション「Chaos Cloth」が正式版に
    ・モバイル開発の拡充、簡素化
    ・大規模言語モデル(LLM)との連携(MCPプラグイン)
    ・安全で隔離された環境を提供する「サンドボックス」(実験的)

 なお、「UE6」は「UE5」と「UEFN」(Unreal Editor for Fortnite)を統合した単一のエンジンになるとのこと。

「UE6」は「UE5」と「UEFN」を統合した単一のエンジンに

 つまり、汎用ゲームエンジンとして実績のある「UE5」の強力なゲーム開発機能はそのまま、人気の無料オンラインゲームおよびそのプラットフォームである『Fortnite』で成果物をそのまま運用できるようになる。クリエイターはライブサービスの運用を自前で考慮する必要がなくなり、ゲームデザインに集中できるのがメリットだ。オープンスタンダードの積極的な採用で技術障壁をなくし、相互運用性の向上を図るほか、AI技術への適用も図られるようだ。

 同社は「UE6」の早期アクセス版を2027年末にもリリースする予定。正式リリースはその12から18カ月後を目標としているとのこと。その間に「UE5」の機能はすべて「UE6」に統合される。

 なお、「UE6」における変更が「UE5」にバックポートされることはない。とはいえ、移行が必須というわけではないようで、「UE5」のメンテナンスも継続される。最新の「UE 5.8」が「UE5」の最終版になるとみられているが、同社は必要に応じて「UE 5.9」をリリースする可能性があるとしている。