NEWS(11/07/14 16:09)

デスクトップ向けの「Adobe Flash Player 11」「Adobe AIR 3」ベータ版が公開

GPU支援の3D API“Stage 3D”を搭載。64bit版のプラグインも提供される

「Adobe Flash Player」Beta 1 11.0.1.60「Adobe Flash Player」Beta 1 11.0.1.60

 米Adobe Systems Incorporatedは13日(現地時間)、「Adobe Flash Player 11」および「Adobe AIR 3」のベータ版を公開した。Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7などに対応するフリーソフトで、現在同社のラボサイト“Adobe Labs”からダウンロードできる。

 本ベータ版には、次世代「Adobe Flash Player」「Adobe AIR」の開発プレビュー版「Incubator」でテストされていたさまざまな機能が盛り込まれている。たとえば、これまで“Molehill”というコードネームで呼ばれてきた新しい3DグラフィックスAPI“Stage 3D”を搭載。FlashコンテンツでGPUアクセラレーションを活用した本格的な3Dグラフィックスを実現できる。

 また、64bit版のOSに対応するのも注目すべき変更点だ。これまで「Adobe Flash Player」プラグインには64bit版が用意されておらず、64bit版のWebブラウザーではFlashコンテンツを楽しむことができなかった。そのため、64bit版OSの普及にもかかわらず、Webブラウザーは32bit版の利用が主流であったが、「Adobe Flash Player 11」が正式に公開されれば64bit版Webブラウザーの利用が拡大するだろう。

 そのほか、Webカメラで撮影した動画をH.264/AVC形式へソフトウェアエンコードする機能や、電話音声に利用されているG.711形式への音声圧縮機能、7.1チャンネルのサラウンド音声などにも対応しており、これまでより高品質・低負荷な動画配信やコミュニケーションなど、さまざまな場面への応用が期待される。

 なお、執筆時現在、「Adobe AIR 3」ベータ版はデスクトップ向けのランタイムのみが提供されている。「Adobe AIR 3」対応のアプリを開発するためのSDKは、後日“Adobe Labs”で公開される予定。また、「Adobe Flash Player 11」についても現在デスクトップ版のみが公開されている。

「Adobe Flash Player」

【著作権者】
Adobe Systems Incorporated
【対応OS】
Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7など
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
Beta 1 11.0.1.60(11/07/13)

「Adobe AIR」

【著作権者】
Adobe Systems Incorporated
【対応OS】
Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7など
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
Beta 1 3.0.0.345(11/07/13)

(柳 英俊)