レビュー

“異世界”ではなく“伊勢改”に変換! ~“艦これ”の艦艇を網羅した「艦これ改込みIME」

キリル文字の海外艦も一発変換。“艦これ”のゲーム用語も収録

「艦これ改込みIME」

 「艦これ改込みIME」は、オンラインゲーム“艦隊これくしょん(艦これ)”の艦娘(かんむす)の名前を網羅した変換辞書。“OSDN”のプロジェクトページや“Vector”のライブラリページから無償でダウンロードできる(“OSDN”の方が更新が早いようだ)。

 この変換辞書は、“艦これ”に登場している・登場が見込まれる日本艦艇のほぼすべてと、海外艦のうち、実装済みのものとその姉妹艦(未実装を含む)を網羅したもの。“艦これ”のゲーム用語も含まれており、コピー&ペーストや変換学習に頼ったり、自分で辞書を管理しなくても“艦これ”に関わるテキストをスムーズに変換できる。たとえば、“いせかいに”を一般の環境で変換すると“異世界に”となってしまいがちだが、本辞書がインストールされていれば“伊勢改二”とスムーズに変換できる。また、ロシア艦の名前(キリル文字)など、入力の難しい艦名を入力したいときにも重宝する。第二次大戦期の軍艦の名前が豊富に含まれているので、ゲームをプレイしていなくても役立つケースもあるだろう。

「Microsoft IME」にインポートした様子。

 最新のバージョンは2020年11月13日のもので、“丹陽”(駆逐艦“雪風”の除籍後、中華民国に賠償艦として引き渡された後の名前)までが収録されている。

 なお、「艦これ改込みIME」は「Google 日本語入力」での利用が想定されているようで、エンコーディングは“UTF-8”になっている。Windows 10の「Microsoft IME」へ登録するには、あらかじめテキストエディターなどで“UTF-16LE(BOM付き)”へエンコーディングを変換しなければならないので注意したい。

テキストエディター「Mery」の[名前を付けて保存]コマンドで“UTF-16LE(BOM付き)”へ変換

 エンコーディングを変更すると、「Microsoft IME ユーザー辞書ツール」の[ツール]-[テキスト ファイルからの登録]からインポート可能。「Windows 10 バージョン 2004」より前の古い「Microsoft IME」と、それ以降の新しい「Microsoft IME」でアクセス方法は若干異なるが、「Microsoft IME ユーザー辞書ツール」を起動すれば手順に違いはない。

「Windows 10 バージョン 2004」より前の古い「Microsoft IME」の場合

1. タスクトレイのIMEインジケーターを右クリックして、[プロパティ]メニューを選択
2. [Microsoft IME の設定]ダイアログが開くので、[詳細設定]ボタンをクリック
3. [学習/辞書]タブに切り替えて、[編集]ボタンをクリック。「Microsoft IME ユーザー辞書ツール」の[ツール]-[テキスト ファイルからの登録]からインポート

新しい「Microsoft IME」の場合

1. タスクトレイのIMEインジケーターを右クリックして、[設定]メニューを選択。「設定」アプリの[Microsoft IME]画面が開く
2. [学習と辞書]画面を開き、“ユーザー辞書ツールを開く”というリンクをクリック。「Microsoft IME ユーザー辞書ツール」の[ツール]-[テキスト ファイルからの登録]からインポートする

ソフトウェア情報

「艦これ改込みIME」
【著作権者】
ユーミス黄緑 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 10にて動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-(20/11/13)