レビュー

まだまだ健在! [スタート]画面の定番カスタマイズソフト「Open-Shell」

2017年末開発終了の「Classic Shell」を引き継いだオープンソースプロジェクト

[スタート]画面をクラシックスタイルにカスタマイズ

 [スタート]画面の定番カスタマイズソフトとして親しまれていた「Classic Shell」の開発は2017年末に終了してしまったが、その流れをくむオープンソースプロジェクト「Open-Shell」はいまだ健在だ。安定版こそ2022年5月のv4.4.170から更新がないが、開発版は2023年に入ってからもアップデートされている。

[スタート]画面のカスタマイズツール「Open-Shell」
カスタマイズ前のWindows 10環境

 「Open-Shell」は「GitHub」でホストされており、ライセンスは「MIT license」。対応OSはWindows 7/8/8.1/10となっている。Windows 11でも一応動作するようだが、[スタート]画面は[スタート]ボタンの位置には出ない。

Windows 11でも一応動作するようだが、[スタート]画面は[スタート]ボタンの位置には出ない

 Windows 11で[スタート]画面をカスタマイズするには、有償アプリとはなるが、代わりに「Start11」を利用する方がよいだろう。

 「Open-Shell」のインストーラーは、プロジェクトページのサイドバーにある「Releases」セクションからダウンロードできる。最新(Latest)版のリンクをクリックし、「OpenShellSetup_(バージョン番号).exe」というファイルをダウンロードし、実行しよう。

「Open-Shell」のプロジェクトページのサイドバーにある「Releases」セクションからダウンロードページへ
「OpenShellSetup_(バージョン番号).exe」というファイルをダウンロードし、実行
「Open-Shell」のインストーラー

 ちなみに、「Open-Shell」には以下のモジュールが含まれている。

  • Classic Explorer:Windows XP/Vista時代の「エクスプローラー」を再現
  • Open-Shell Menu:[スタート]メニューをカスタマイズ
  • Classic IE:「Internet Explorer」をクラシックスタイルに
  • Open-Shell Update:自動更新を行うモジュール

 どのモジュールをインストールするかはセットアップの際に選べるが、Windows 10の「Internet Explorer」はすでに廃止されているので、「Classic IE」はインストールしなくてよいだろう。「Classic Explore」も不要であればインストールする必要はない。

どのモジュールをインストールするかはセットアップの際に選べる
Windows XP/Vista時代の「エクスプローラー」を再現する「Classic Explorer」。不要であればインストールしなくてもよい

 メインとなる[スタート]メニューのカスタマイズ機能は、設定ダイアログの[Start Menu Style]タブで利用できる。現在、以下の3つのスタイルを選択可能だ。

  • Classic Style:Windows 95などを彷彿とさせるスタイル
  • Classic with two columns:Windows XP/Vistaのようなプログラムリスト+各種メニューの2カラム構成
  • Windows 7 Style:プログラムリストがツリービューになったWindows 7スタイル

 加えて、[スタート]アイコンのデザインを好みのものへ変更できる。

インストールが完了すると、設定ダイアログが現れる。ここでは[スタート]メニューのスタイルを選択可能

 好みのスタイルを選んだら[Skin]タブへ切り替え、[スタート]メニューに適用するスキンを選択する。「Aero」や「Metro」といった歴代Windowsバージョンのスキンがプリセットされているので、プルダウンから好きなものをチョイスしよう。スタイルやスキンの変更はリアルタイムに反映されるため、見た目が気になる場合は[Windows]キーを押して実際に[スタート]画面を開いてみるとよい。

スタイルを指定したら、スキンをチョイス。歴代Windowsバージョンのデザインが選べる
Windows XPスタイルにすれば、メニューをたどってプログラムを起動できる

 そのほかにも[スタート]画面の挙動を細かくカスタマイズしたり、タスクバーのデザイン(色・透明度・テクスチャーなど)を変更することが可能。さすがに古臭さを感じるところもあるが、ノスタルジックな雰囲気を味わったり、使い慣れたデザインを捨てたくないユーザーにはお勧めできる。

そのほかにも、さまざまなカスタマイズオプションを用意
「Open-Shell」を一時的に無効化したい場合は、[スタート]アイコンの右クリックメニューを利用すればよい。設定ダイアログもここからアクセス可能

ソフトウェア情報

「Open-Shell」
【著作権者】
Ivo Beltchev 氏、The Open-Shell Team
【対応OS】
Windows 7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.4.170(22/05/28)