REVIEW(12/04/09)
「xyzzy」の拡張スクリプトをWebから一発でインストールできる「NetInstaller」
最初にインストールしておくと何かと便利
「NetInstaller for xyzzy」は、「xyzzy」向け拡張スクリプトのインストールを支援するスクリプト。「xyzzy」v0.2.2.233以降に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 7上の「xyzzy」v0.2.2.236で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。
老舗のテキストエディター「xyzzy」の特長は、なんといってもスクリプトで機能を自由に拡張できる点だろう。プログラミング言語“Common Lisp”にほぼ準拠した言語を独自に実装しており、インターネットではさまざまな拡張スクリプトが公開されている。
しかし、それをいちいち手動でインストールするのは少々面倒。そこでお勧めしたいのが「NetInstaller」だ。インターネットで公開されている「xyzzy」向け拡張スクリプトを簡単にインストールできるようになる。
利用するには、まず“統合アーカイバプロジェクト”の仕様に準拠した解凍用のDLLをセットアップしよう。これは圧縮配布されたスクリプトを解凍するために必要。ワンクリックでDLLのダウンロードとセットアップが可能な「caldix」の利用をお勧めする。
次に、「NetInstaller」をダウンロード・解凍して、「xyzzy」のインストールフォルダへコピーする。「NetInstaller」の書庫ファイルを解凍すると“site-lisp”という名前のフォルダが現れるので、それを「xyzzy」のインストールフォルダへドラッグ&ドロップして、インストールフォルダにある“site-lisp”フォルダを上書きしてしまえばよい。
続いて、“site-lisp”フォルダへ以下の内容の“siteinit.l”ファイルを作成する。
(require "ni/setup") ;; 自動設定を利用する (ni-autoload)
ファイルを保存したら、一度「xyzzy」を終了し、[Ctrl]+[Shift]キーを押しながら再度「xyzzy」を起動しよう。これで基本的な設定は完了だ。これらの設定の意味などを知りたい場合は、下記URLのWikiページを参考にしてほしい。
それではさっそく利用してみよう。まず「xyzzy」で[Alt]+[X]キーを押す(このキーコンビネーションを「xyzzy」の解説サイトでは“M-x”と表現するので覚えておくとよいだろう)。すると、カーソルが編集画面の下にある“ミニバッファ”へ移動する。そこで“netinstaller”と入力すれば、「NetInstaller」モードへ移行できる。
初期状態ではパッケージリストが何も登録されていないので、[A]キーを押してパッケージリストのURLを追加する。たとえば、「NetInstaller」の作者のパッケージを追加するには、
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hat/xyzzy/packages.l
を登録すればよい。ちなみに「xyzzy」でテキストを貼り付けるには、[Shift]+[Insert]キーを押す。
なお、パッケージリストのURL一覧は以下のWikiページにまとまっているので参考にしよう。
パッケージリストを追加すると、「NetInstaller」画面の“ALL Sites”欄へそれらが一覧表示される。さらにそこからカーソルキーと[Enter]キーでパッケージリストを選択すると、画面が2分割されて、右ペインにパッケージの一覧が表示される。パッケージの選択は上下のカーソルキーが利用可能。目的のパッケージを選択して[i]キーを押せば、自動でインストール作業が始まる。
そのほか、スペースキーを押して、拡張スクリプトに関する詳細情報を表示することも可能。画面が3ペインになり、右下のペインに詳細情報が表示され、スクリプトの依存関係などを知ることができる。たとえば、「xyzzy」で“2ちゃんねる”を閲覧可能にするスクリプト「2ch-mode」は、「xyzzy」でWebページを閲覧するためのスクリプト「www-mode」に依存しているので、利用するにはその両方をインストールする必要がある。
- 【著作権者】
- Masashi Hattori 氏
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 7にて動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.0.1.1-5(07/11/25)