レビュー
モダンなデザインが使いやすいファイヤーウォール兼ネットワークモニター「GlassWire」
他のPCにインストールした「GlassWire」へ接続するリモートコネクション機能も搭載
(2014/9/4 13:49)
「GlassWire」は、モダンなデザインが使いやすいファイヤーウォール兼ネットワークモニターツール。64bit版を含むWindows 7/8に対応するフリーソフトで、本ソフトの公式サイトからダウンロードできる。
本ソフトは、システム内のアプリケーションが行うネットワーク通信を監視して、そのネットワークアクティビティをわかりやすくグラフ表示してくれるツール。新しいアプリケーションがネットワーク接続を試みたり、ネットワークの設定が変更されたりといった“イベント”をデスクトップへ通知してくれる機能を搭載しており、ネットワーク帯域を浪費しているアプリケーションを特定したり、アプリケーションが不審な通信を行っていないかチェックするのに役立つ。このアラート設定は、ユーザー側で柔軟にカスタマイズすることが可能。
メインとなるのは[Graph]タブで、ここではアプリケーションの通信量ログがリアルタイムでグラフ表示される。初期設定では黄色がダウンロード、赤色がアップロードを示すが、スキン機能で好みの配色へカスタマイズすることも可能。“イベント”があれば発生した時刻にグラフ上にアイコン表示され、アイコンをクリックすれば“イベント”の詳細情報をチェックできる。もし[Graph]タブで“イベント”を見逃してしまったとしても、[Alert]タブでまとめて確認することが可能だ。
このグラフは、集計期間を1週間、24時間、3時間、5分の4つから切り替えられるようになっており、画面下のスライダーを利用すれば、過去のアクティビティログをグラフ表示することもできる(“Network Time Machine”機能)。また、グラフの更新を一時停止することも可能。突発的にネットワーク負荷が高まったらそのタイミングで停止させ、そのときに接続しているアプリケーションや、接続先のホストを確認するといった使い方ができる。
全体的な利用統計を閲覧したい場合は、[Usage]タブを利用しよう。通信量の多いアプリ一覧、やり取りの多いホスト一覧、トラフィック量の多いデータのタイプ(HTMLファイル、画像、動画など)一覧などが閲覧できる。ホスト一覧では“GeoIP”で接続先のサーバーがある国を割り出し、国旗アイコンでサーバーの所在地を表示することも可能。また、この[Usage]タブにも画面下にスライダーが用意されており、調整することで期間を限定した集計が行える。
これら[Graph]タブや[Usage]タブで表示される利用統計は、いつでも履歴設定からクリアできる。また、本ソフトは“シークレット(incognito)”モードを搭載。シークレットモードで収集されたデータは、シークレットモードを解除すると破棄され、PCに残らない。ユーザーのプライバシー保護にも気を配った設計が心憎い。
もしこれらの機能で不審な通信を行うアプリケーションが発見されたら、ファイヤーウォール機能で即座に通信をブロックすることも可能。ファイヤーウォール機能は[Firewall]タブに集約されており、一覧からブロックしたいアプリケーションを選ぶだけの簡単操作で通信のブロックをON/OFFできる。さらにこの一覧ではアプリケーションの通信量をリアルタイムで確認したり、直近のネットワークアクティビティを小さなグラフでチェックすることも可能。
また、リモートコネクション機能を備えるのもユニークだ。これはリモートPCへインストールした「GlassWire」へ接続し、ローカルの「GlassWire」で複数のPCのログをまとめて監視できるというもの。ホームネットワークの管理に役立つかもしれない。
なお、「GlassWire」は現在のところベータ版として提供されている。今のところすべての機能が無償で利用できるが、将来的には有償の機能が追加される予定とのこと。
ソフトウェア情報
- 「GlassWire」
- 【著作権者】
- GlassWire
- 【対応OS】
- Windows 7/8(64bit版を含む、編集部にてWindows 8.1で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.21 beta(14/08/21)