デキる人の使いこなしワザ for PC

見たくない情報はなかったことに! ~WebページからNGワードを含むパーツを丸ごと非表示にするワザ

 デマ情報が多いサイトや表現が不愉快なサイトのURLをうっかり踏んでしまわないためのツールとして、以前「Google Chrome」の拡張機能「はちまバスター」を紹介しました。この拡張機能は、特定のドメインへのアクセスを一括ブロックするには効果的ですが、例えば普段見ているニュースサイトで、あまり目にしたくない話題が出てきた場合などは、残念ながら役に立ちません。

特定のキーワードを含んでいれば項目ごと非表示に

 もし、ニュースサイトや商品の一覧ページのように、リスト形式でずらりと並んだ項目の中から、条件に当てはまる項目だけを非表示にしたい場合は、同じくChromeの拡張機能「CustomBlocker」がお勧めです。この拡張機能であれば、あらかじめ登録したキーワードが指定の範囲に存在した場合のみ、その見出しを非表示にできますので、例えばタイトルに特定の単語を含むニュースだけを非表示にしたり、製品一覧の中から特定のタグがついているものだけを見えないようにできます。

 この拡張機能が優れているのは、リンクのテキストだけを非表示にするのではなく、そのキーワードを含むブロックをまるごと非表示にできることです。そのブロックに含まれるサムネイルなどもまとめて非表示にできますので、あたかも最初から存在しなかったかのように見せることができます。リンクを別の文字列に置換するだけの「はちまバスター」との大きな違いです。

今回は例として(あくまで例です)、窓の杜のトップページに並ぶニュースのうち、“システム”というタグが付けられたニュース(赤枠で囲まれた部分)だけを非表示にします
Chrome拡張機能「CustomBlocker」を起動し、まずは“隠す要素”を指定します。ニュースをクリックすると、CSSで指定されたどの範囲を隠すかポップアップが表示されますので、プレビューを見ながら適切な範囲を決定します
続いて、非表示の発動条件となるキーワードが含まれる範囲を指定します。今回は“システム”“クラウド”“ビジネス”などのタグが表示されている見出し上部のエリアを選択します
最後に、非表示の発動条件となるキーワードを指定します。今回は“システム”と入力します。複数の指定も可能なほか、正規表現も利用できます
保存を実行してリロードすると、最初の画像にあった“システム”タグ付きのニュースが非表示になっていることがわかります。空白になるのではなく上に繰り上がるので、もともと存在していたことすらわかりません

キーワードを指定せずに無条件で隠すことも可能

 今回はニュースサイトや商品の一覧ページを例に紹介しましたが、これを応用して、動画投稿サイトなどで見たくない投稿者の動画を非表示にしたり、ブログやSNSで特定のユーザーからのコメントを見えなくしたり、Facebookで“過去の思い出”や“おすすめの投稿”だけを非表示にするといった使い方もできます。キーワードを指定せずに無条件で隠すこともできますので、デフォルトでは非表示にできない、Facebookの“知り合いかも”を非表示にするなど、ページの表示内容を思い通りにコントロールすることが可能です。

 ネックなのは、Chromeでページ全体を読み込んだあとに非表示ルールが適用されるため、読み込み中のわずかな時間だけは、それらが表示されてしまうことです。もし、不快な単語などをキーワードとして登録している場合、うっかり目にしてしまわないとも限りませんので、挙動に慣れるまでの間は、注意したほうがよさそうです。

山口 真弘

 テクニカルライター。PC周辺機器や電子書籍、電子辞書、ウェブサービスについてのハウツー記事をImpress Watch/ITmedia/CNETなどのWeb媒体に執筆。著書に『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)など。

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