いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】毎月日付を入力するのは面倒!一部分を直すだけで使い回せる超便利なスケジュール表の作成テク

月が変わるたびにスケジュール表を作成し直すのは面倒!

 新年度が始まり1カ月がたちました。本連載では先月、Excelでスケジュール表を作成する際に役立つテクニックをいくつか解説しました。日付の後ろに曜日を付けて表示させる方法と、休日の日付を色分けして表示させる方法を紹介しましたね。でも、せっかく学んだのに、気づけばもう5月……。また新しいスケジュール表を1から作らなくてはならない……なんて思っていませんか。

 Excelでは、少し工夫をするだけで、使い回しのできるとても便利なスケジュール表が作れます。今回解説する方法を使えば、一部分を修正するだけで、自動的に翌月分のスケジュール表に更新できます。

使い回しのできるスケジュール表を作成する

 前回の記事で作成した「4月のスケジュール」の例(①)をベースに、翌5月のスケジュール表を作成してみましょう。このシートの「日付」欄には、日付の後ろに曜日が表示されるように表示形式が設定されています。また、土曜の日付は青色、日曜の日付は赤色、祝日の日付はオレンジ色となるように設定されています。今回は、このシートに設定されている書式を引き継いで使用したいため、一から作成するのではなく、この「4月のスケジュール」に修正を加えるやり方で進めていきます。

 今回、使い回しのできるスケジュール表は、DATE関数を使って作成します。DATE関数は、引数に「年」「月」「日」の数値を指定するとExcelで使用する日付データ(シリアル値)に変換してくれる関数で、次の書式で使用します。

 例えば、「=DATE(2020, 5, 6)」と記述してみましょう。1つ目の引数には「年」に該当する「2020」を、2つ目の引数に「月」に該当する「5」を、3つ目の引数に「日」に該当する「6」を指定します。すると、「2020/5/6」の日付に該当するシリアル値が返されます。

 DATE関数の機能が理解できたら、スケジュール表の作成を進めましょう。まず、「4月のスケジュール表」から「日付」欄のデータを削除しておきます(②)。また、DATE関数で参照する「年」と「月」の情報(③)をシートの右側のスペースに入力しておきます。

 では、セルA3に5月の最初の日付を入力しましょう。「=DATE(」(④)と入力したあとで、1つ目の引数「年」が入力されたセル(ここではセルF3)をクリック(⑤)すると、数式の後ろに「F3」(⑥)と入力されます。続けて「,」と入力します。

 同様に、2つ目の引数「月」が入力されたセル(ここではセルG3)を選択(⑦)すると、数式の後ろに「G3」(⑧)と入力されます。続けて「,」を入力します。

 引数の「年」と「月」には、直接数値を入力するのではなく、それぞれF3とG3を指定します。このようにすると、翌年や翌月分のスケジュール表を作成する際に、セルF3またはセルG3の値を変更するだけでデータが更新されるようになります。

 最後の引数は「1」(⑨)と入力します。当然ですが、どの月も月初めは「1日」だからです。「)」を入力して数式を完成させ、[Enter]キーを押します。

 入力を確定すると、セルA3には「2020/5/1(金)」と表示されます(⑩)。

 続けて、次のセル(セルA4)にも入力します。セルA4には「2020/5/1(金)」の次の日を表示させたいので「=A3+1」(⑪)と入力します。入力を終えたら[Enter]キーを押します。

 「2020/5/2(土)」(⑫)と表示されました。なお、冒頭でも説明しましたが、このセルの日付が青色で表示されるのは、「日付」欄には「土曜の日付は青色、日曜の日付は赤色、祝日の日付はオレンジ色」となるように設定されているからです。

 オートフィル機能を使って、セルA4の数式をA列のほかのセルにもコピーします(⑬)。「2020/5/31(日)」までの日付が入力できました。

 表へのデータ入力が完了したので、表のタイトルも修正しましょう。セルA1に「5月のスケジュール」(⑭)と入力します。シート名(⑮)やブック名(⑯)も変更しておきます。

翌月のスケジュール表を作成してみよう

 前項までで、スケジュール表の作成は完了です。本当に使い回しのしやすいスケジュール表になっているかどうか、確かめてみましょう。6月のスケジュール表を作成するために、セルG3に「6」(①)と入力し、[Enter]キーを押します。

 すると、「日付」欄の日付が自動的に6月のものに変わりましたね(②)。

 表タイトルやブック名を修正したり、月によっては月末のセルを調整しなければならないこともありますが、日付を1つ1つ修正しなければならない手間を考えると、ずいぶん使い回しがしやすくなっていると思いませんか。

使い回しができるスケジュール表を作ろう

 今回は、Excelで使い回しができるスケジュール表を作る方法を解説しました。一度この方法でスケジュール表を作成しておけば、翌月からは、一部分を修正するだけで簡単にスケジュール表を更新できます。ぜひ、試してみてくださいね!