いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】土曜は青、日曜は赤、祝日はオレンジに!エクセルのスケジュール表で日付を色分けする方法

スケジュール表の土日や祝日の日付に色を付けたい!

 Excelは普段の業務で欠かせないツールのひとつですよね。皆さんは、Excelでスケジュール表を作成したことがありますか。新年度になり、新しい業務の管理に追われている人がいたら、ぜひExcelでスケジュール表を作成してみてはいかがでしょうか。

 前回の記事では、Excelで作成したスケジュール表の日付の後ろに曜日を付けて表示する方法を解説しました。これをさらに見やすく、使いやすいスケジュール表にするためには、市販のカレンダーのように、休日の日付に色を付けて表示したいですよね。

 そこで今回は、スケジュール表の土曜の日付は青色、日曜の日付は赤色、祝日の日付はオレンジ色となるように設定する方法を解説します。

❶「土曜日は青色、日曜日は赤色」と表示されるように設定する

 次の「4月のスケジュール」の例を使ってやってみましょう。今は、「日付」欄の日付はすべて黒色で表示されており(①)、平日と休日の区別がなく、1週間の間隔もわかりづらいですよね。そこで、土曜の日付は青色、日曜の日付は赤色で表示されるように設定してみます。

 まず、日曜の日付が赤色で表示されるように設定してみましょう。日付が入力されたセル範囲(ここではセル範囲A3:A32)(②)を選択した状態で、[ホーム]タブ(③)→[条件付き書式](④)→[新しいルール](⑤)をクリックします。

 [新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されるので、[ルールの種類を選択してください]欄から[数式を使用して、書式設定するセルを決定](⑥)を選択します。その下の[次の数式を満たす場合に値を書式設定]欄に「=WEEKDAY(A3)=1」(⑦)と入力します。WEEKDAY関数については、後ほど詳しく解説しますが、これは「セルA3に入力された日付の曜日が日曜の場合」という意味の条件式になります。続いて[書式](⑧)をクリックし、この条件式を満たす時に適用する書式を設定していきましょう。

 [セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。[フォント]タブ(⑨)をクリックして、[色]欄から赤色を選択し(⑩)、[OK](⑪)をクリックします。

 再び、[新しい書式ルール]ダイアログボックスに戻るので、設定した書式が[プレビュー]に表示されていることを確認(⑫)して、[OK](⑬)をクリックします。

 シートに戻ると、日曜の日付(⑭)が赤色で表示されていますね。画面の都合上、すべてのデータは表示されていませんが、4月のすべての日曜の日付が赤色で表示されています。

 同様にして、土曜の日付を青色に設定してみましょう。この場合は、[新しい書式ルール]ダイアログボックスの[次の数式を満たす場合に値を書式設定]欄に「=WEEKDAY(A3)=7」(⑮)と入力し、フォントの色を青色(⑯)に設定すればOKです。

❷祝日の日付をオレンジ色で表示する

 土曜の日付は青色、日曜の日付は赤色で表示できたら、今度は祝日にも色を付けたいと思いませんか。この項では、祝日の日付をオレンジ色で表示する方法を解説します。

 まず準備として、色を付けたい祝日の一覧が必要になります。先ほどの「4月のスケジュール」シートとは別に「祝日リスト」シート(①)を追加します。インターネットで「祝日リスト」などと検索すると、祝日の一覧を載せているサイトが簡単に見つかるので、そこからコピペするなどして祝日のリスト(②)を作成しておきましょう(画面の都合上、すべての祝日は表示されていませんが、セルB19まで祝日の日付データが入力されています)。

 あとで作業しやすくするために、日付が入力されているセル範囲に名前を付けておきましょう。対象のセル範囲B2:B19(③)を選択した状態で、名前ボックスに任意の名前を入力(④)すると、簡単に名前を付けることができます。

 「4月のスケジュール」シートに戻り、祝日の日付がオレンジ色で表示されるように設定していきます。日付が入力されたセル範囲(A3:A32)(⑤)を選択した状態で、[ホーム]タブ(⑥)→[条件付き書式](⑦)→[新しいルール](⑧)をクリックします。

 [新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されるので、[ルールの種類を選択してください]欄から[数式を使用して、書式設定するセルを決定](⑨)を選択します。その下の[次の数式を満たす場合に値を書式設定]欄に「=COUNTIF(祝日リスト,A3)=1」(⑩)と入力します。COUNTIF関数は、セル範囲の中で条件にあてはまる値がいくつあるかを数える関数で、引数の1つ目にセル範囲(ここでは先ほどセル範囲に付けた名前)、2つ目に条件とする値を指定します。したがって、この式は「祝日リスト」の中に、2つ目の引数で指定した日付が1つ含まれている場合に書式設定をするという意味になります。噛み砕いていうと、「日付」欄の日付が祝日リストにあれば、書式設定を行うということです。なお、COUNTIF関数の詳細については以前の記事もご覧ください。

 数式を入力できたら、[書式](⑪)をクリックします。

 [セルの書式設定]ダイアログボックスを表示します。[フォント]タブ(⑫)をクリックして、[色]欄からオレンジ色を選択し(⑬)、[OK](⑭)をクリックします。

 再び、[新しい書式ルール]ダイアログボックスに戻ります。[プレビュー]に設定した書式が表示されていることを確認(⑮)して、[OK](⑯)をクリックします。

 シートに戻るので、画面を下にスクロールしていくと「2020/4/29(水)」(⑰)の祝日の日付がオレンジ色になっていますね。

 これで、土曜の日付は青色、日曜の日付は赤色、さらに祝日の日付にもオレンジ色を付けて表示できるようになりましたね。

補足:WEEKDAY関数の使い方

 先ほどの項で使用したWEEKDAY関数について少し詳しく解説しておきましょう。WEEKDAY関数は日付に対応する曜日を調べることができる関数で、書式は次のとおりです。

 2つ目の引数「種類」で指定した方法で、1つ目の引数「シリアル値」の日付に対応する曜日を数値で返します。「シリアル値」とは、Excelが日付を扱う時に使用するデータのことです。2つ目の引数「種類」は、1~3の3種類あり、指定する「種類」によって曜日に対応する数値が異なります。なお、この「種類」は省略することも可能で、今回は省略した場合について解説します。「種類」に何も指定しなかった場合、「日曜」なら「1」、「月曜」なら「2」……という数値が戻り値として返されます。

  • 日曜 ⇒ 1
  • 月曜 ⇒ 2
  • 火曜 ⇒ 3
  • 水曜 ⇒ 4
  • 木曜 ⇒ 5
  • 金曜 ⇒ 6
  • 土曜 ⇒ 7

 具体的な例で示しましょう。セルに「=WEEKDAY(2020/4/1,1)」と入力した場合、2020年の4月1日は水曜日なので、水曜日を表す数値「4」が戻り値として返されます。

休日に色を付けてより使いやすいスケジュール表に仕上げよう

 今回は、Excelで作成したスケジュール表で、土曜の日付は青色、日曜の日付は赤色、祝日の日付はオレンジ色となるように設定する方法を解説しました。

 「❷祝日の日付をオレンジ色で表示する」で解説した祝日リストにオリジナルの祝日(夏期休暇など)を追加すれば、祝日と同様に色を付けて表示することもできます。

 さまざまなカレンダーアプリがありますが、やっぱりExcelが使いやすいと思っている読者は案外多いのではないでしょうか。そんな皆さんは、このテクニックを参考にスケジュール表を作成してみてくださいね!