いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】CSVファイルをダブルクリックするのは絶対NG!CSVファイルはPower Queryで取り込みましょう

CSVファイルは安易にダブルクリックせずにPower Queryで開くのが鉄則!

 普段の業務で、CSV形式のファイルを扱ったことのある人は少なくないのではないでしょうか。本連載でも、数回にわたり解説してきましたが、CSVファイルを扱ううえで大事なポイントは、「安易にダブルクリックしない」ということでしたね。ダブルクリックで表示すると、元データでは「0001」のように先頭に「0」が付いているのに、Excel上で「0」が消えてしまったり(以前の記事を参照)、文字コードがShift-JIS以外で作成されたCSVファイルは文字化けしてしまったり(以前の記事を参照)することがありました。このような問題を解消するには、[データ]タブ→[テキストまたはCSVから]をクリックして、Power Queryを使うと便利だということも解説しました。

 今回の記事では、Power Queryを使うと便利なシーンをもう1つ紹介しましょう。皆さんは、海外から取得したCSVファイルで、日付の形式が異なっているため取り扱いに困った経験はありませんか。日本では、「2020年12月11日」を表す時、「2020/12/11」のように「年/月/日」の順に記述しますが、アメリカでは「12/11/2020」、ヨーロッパでは「11/12/2020」のように年月日の順番が異なります。Power Queryを使えば、こういった日付の形式の違いも自動的に対応してくれるのでとても便利です。なお、Power QueryはExcel 2019やMicrosoft 365で利用可能です。

ダブルクリックでCSVファイルを表示してみる

 ではまず、日付が「月/日/年」の順番になっている日付データが入力されたCSVファイルを、ダブルクリックで開いてみましょう。エクスプローラーで、「12月売上表.csv」(①)をダブルクリックします。

 Excelが起動して、ファイルが開きます。A列の日付欄は「12/1/2020」のように「月/日/年」の形式で表示されています。

 この状態で、「2020/12/1」のような「年/月/日」の形式に変更するのは面倒ですね。そこで、今度はPower Queryを使って取り込んでみましょう。

Power QueryでCSVファイルをExcelに取り込む

 新規Excelシートを開き、[データ]タブ(①)→[テキストまたはCSVから](②)をクリックします。

 [データの取り込み]ダイアログボックスが表示されるので、目的のCSVファイルが保存されている場所へ移動します。目的のファイルが見つかったらクリックして選択し(③)、[インポート](④)をクリックします。

 「12月売上表.csv」という画面が表示され、CSVファイルの中身が表示されます。一番左の「日付」列(⑤)を見てください。日付が「12/1/2020」ではなく、「2020/12/01」のように「年/月/日」の順番に自動的に変換されています。なお、この画面では、12月1日のように1桁の日にちには「0」が補われ、「01」のように2桁で表示されていますが、Excelにデータが読み込まれたあとは取り除かれます。

 内容が正しく表示されていることを確認したら、[読み込み](⑥)をクリックしてデータを読み込みます。

 Excelのシートにデータが取り込まれました(⑦)。A列の「日付」欄は、先ほどの画面で見たとおり、「年/月/日」の順番で表示されていますね(⑧)。

 これで、日付の形式の違いに悩まされることなく、作業を進められますね。

CSVファイルはPower Queryで開くのが効率的!

 今回は、形式が異なる日付データが含まれるCSVファイルを、Power Queryを使って取り込んでみました。元データが「月/日/年」の順になっていても、Power Queryを使って読み込むと、自動的に「年/月/日」の形式に変換されるので便利です。CSVファイルは、安易にダブルクリックせずに、Power Queryを使用することをおすすめします。ぜひやってみてくださいね。