いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】担当したいタスクの希望人数はCOUNTIF関数を活用して求めましょう

係ごとに希望人数をカウントしたい!

 Excelを使えばさまざまなデータを管理することができます。でも、データを集めたのはいいけれど、うまく活用できていないなと思うことはありませんか。

 次の例は、保護者会の係を決めるために行ったアンケートの結果を記入した表(①)です。保護者会のメンバーに、希望する係について第二希望までアンケートを取っています。このアンケートの結果をもとに、それぞれの係について第一希望の人の数を調べるにはどうしたらいいでしょうか。

 いろいろなデータが入力されたセル範囲から、特定のデータの個数を数えたい時は、COUNTIF関数を使います。ちょっと難しそうに感じるかもしれませんが、一度覚えてしまえば、あとは意外と簡単に使えます。今回は、COUNTIF関数を使って、保護者会の係決めのアンケート結果をもとに、それぞれの係を第一希望と回答した人の数をカウントしてみましょう。

それぞれの係を第一希望と回答した人の数をカウントする

 次の「保護者会係決めアンケート結果」(①)で、それぞれの係について第一希望と回答した人の数をカウントしてみましょう。集計結果を入力する表は、別途、シートの右側に作成しておきます(②)。集計結果には定員数が記入してあります(③)が、これはアンケート結果を管理するためのものであり、COUNTIF関数とは関係ありません。

 今回、使用するCOUNTIF関数は、指定したセル範囲の中から、条件に一致するデータの個数を求める関数です。COUNTIF関数の書式は次のとおりです。

 1つ目の引数には、条件を検索するセル範囲を指定し、2つ目の引数には検索条件(文字列や数値など)を指定します。文章による説明だけではイメージしづらいので、実際に数式を組み立てながら学んでいきましょう。

 まず、キャンプ係を第一希望と回答した人の数をカウントします。シートの右側にある「集計結果」のセルG4に「=COUNTIF(」(④)と入力します。

 1つ目の引数には、条件に一致する値を検索するセル範囲(つまり、第一希望の係名が入力されたセル範囲)を指定します。セル範囲B3:B17をドラッグ(⑤)すると、セルG4に入力中の数式の続きに、自動的に「B3:B17」(⑥)と入力されます。

 あとで数式をコピーしてほかの係の人数も求めたいので、参照するセル範囲がずれないように、「B3:B17」を絶対参照に変更します。[F4]キーを1回押すと、「B3:B17」から「$B$3:$B$17」(⑦)に変更されます。そして、末尾に「,」(カンマ)を入力します(⑧)。

 続けて、2つ目の引数「検索条件」を入力します。ここでは、「キャンプ」係の人数をカウントしたいので、集計結果の表の見出しセルG2(⑨)をクリックします。すると、数式の続きに「G2」と入力されます。最後に「)」を入力します(⑩)。

 最後まで数式を入力できたら、[Enter]キーを押します。

 すると、セルG4に、キャンプ係を第一希望と回答した人の数が表示されます(⑪)。

 セルG4に入力した数式を、同じ行の右側のセルにもコピーします。セルG4の右下にマウスポインターを当てると、マウスポインターの形が変わるので、そのままセルK4までドラッグ(⑫)します。これで、それぞれの係を第一希望と回答した人の数を求めることができました。

 同様にして「第二希望」の欄も埋めてみましょう。セルG5に「=COUNTIF($C$3:$C$17,G2)」(⑬)と入力します。1つ目の引数には、第二希望の係名が入力されたセル範囲を指定し、2つ目の引数には、「キャンプ」と入力されたセルG2を指定します。

 最後まで数式を入力できたら、[Enter]キーを押します。すると、セルG5にキャンプ係を第二希望と回答した人の数が表示されます(⑭)。セルG5の数式を、同じ行の右側のセルにもコピーします(⑮)。

 係決めアンケート結果をもとに、それぞれの係で「第一希望」「第二希望」と回答した人の数をカウントできました(⑯)。

 ちなみに、係の名称が統一されていないとCOUNTIF関数で数えられなくなってしまうので、あらかじめB3:C17にドロップダウンリストを設定しておくと確実です。

 なお、第一希望者が定員より多くなっている係や定員に満たない係の調整は、Excelのツールではなく話し合いで決める必要がありますね。

特定の条件に一致するデータの数をカウントする

 今回は、COUNTIF関数を使って、保護者会の係決めアンケート結果をもとに、それぞれの係を第一希望としている人、第二希望としている人の数をカウントする方法を解説しました。「条件を指定してデータをカウントする」場面は、ビジネスでもプライベートでも、結構出てくると思います。ぜひ活用してみてくださいね。