いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】アンケートの入力と集計を効率化!エクセルのドロップダウンリストを活用して回答しやすい入力フォームを作成するテク
2018年5月23日 06:55
自由回答のアンケートは集計がいろいろ大変!
Excelは表組みのフォーマットになっているので、簡単にアンケートなどの入力フォームを作れますよね。
でも、回答者が自由に入力できる入力フォームにした場合、入力ミスがあったり、選択肢に含まれていない回答があったりして、せっかくの回答が無効になってしまうことがあります。集計者にも余計な手間がかかることになりますよね。
ボタンをクリックするとセルの下側にリストが表示されて、指定の選択肢から回答者が選択できるようになっているExcelの入力フォームを見たことがありませんか?ボタンをクリックすると表示されるこのリストを「ドロップダウンリスト」といいます。いくつかの選択肢から回答を選択してもらいたい時などには、このドロップダウンリストを先に設定しておくと便利です。
今回は、入力フォームにドロップダウンリストを設定するテクニックを解説します。
リストに入れる項目を別の表にまとめて名前を定義する
社員旅行の行先希望調査アンケート(①)で、「所属」を入力するセルB3(②)に、所属部署名のドロップダウンリストを設定する例を考えてみましょう。
ドロップダウンリストをセルに設定する前に、リストに登録したい項目を、別の場所にリストアップしておきます。ここでは、新しいシートを作る手順のおさらいも兼ねて、アンケートの入力フォームとは別に、ドロップダウンリスト作成用のシートを作成することにします。別のシートにリスト用の表を作れば、入力フォームのシートに余計な情報が入りません。
まずは新しいシートを作成します。シートの下にあるシート見出しの右側にある[+](③)をクリックします。
新しいシートが作成されたら、新しいシートのシート見出しをダブルクリック(④)します。シート名が編集できる状態になるので、新しいシート名(ここでは「リスト作成用」)(⑤)を入力します。シート名を入力したら、[Enter]キーを押して(⑥)シート名を確定します。
この新しい[リスト作成用]シートに、リストに登録したい項目を入力します。1つのリストに登録したい項目は、すべて同じ列か同じ行に入力しましょう。ここでは、セル範囲A2:A8(⑦)に部署名を入力します。
セルA1に「部署名」と入力してありますが、これは後で見た時にわかりやすくするために入力したもので、ドロップダウンリストを作成する上ではあってもなくても構いません。
続いて、リスト作成用の表に入力した内容をドロップダウンリストに登録しやすいように、セル範囲に名前をつけておきます。先ほど入力した表の中で、ドロップダウンリストに登録したい内容が入力されたセル範囲をドラッグして選択します。ここでは、一番上のセルA1に入力された項目名(「部署名」)を除くセル範囲A2:A8(⑧)です。その後に、選択したセル範囲の上で右クリック(⑨)し、表示されるメニューの[名前の定義](⑩)をクリックします。
[新しい名前]ダイアログボックスが表示されます。[名前]にドロップダウンリストにつける名前を入力します。ここでは「所属部署」(⑪)とします。名前を入力したら[OK](⑫)をクリックします。
これで、ドロップダウンリストに登録したい内容が入力されたセル範囲に名前が付きました。
セルにドロップダウンリストを設定する
ここからは、所属部署を選択できるドロップダウンリストを、セルに設定していきます。シート見出しをクリックして、[入力フォーム]シート(①)に移動します。ドロップダウンリストを設定したいセル(ここではセルB3)(②)をクリックし、[データ]タブ(③)→[データの入力規則](④)をクリックします。
[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されます。[入力値の種類]で[リスト](⑤)を選択します。
[元の値]に、半角の「=(イコール)」に続けて、先ほど定義したセル範囲の名前(ここでは「=所属部署」)(⑥)を入力し、[OK](⑦)をクリックします。
これでドロップダウンリストがセルに設定されました。最初にクリックして選択したセルB3の右側に[▼]ボタン(⑧)が表示され、クリックするとセルの下にドロップダウンリスト(⑨)が表示されます。
同じシートに別のリストを設定することもできます。例えば、今回の例なら、[リスト作成用]シートの別の場所に行先候補のリスト用の表を作って名前を定義し、[希望する行先]を入力するセルB5(⑩)に別のドロップダウンリストを設定するのもいいですね。
ドロップダウンリストを活用して回答しやすい入力フォームを作ろう
今回は、セルにドロップダウンリストを設定するテクニックを解説しました。
ドロップダウンリストの設定に、難しい操作は必要ないことがおわかりいただけたのではないでしょうか。
アンケートなどの入力フォームを作る機会があったら、今回解説したテクニックを思い出して、回答しやすい入力フォームを作ってくださいね!入力ミスなどによる無効な回答が減って、集計者にも優しい入力フォームになりますよ。
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