いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】繰り返し使う部署名のリストを何度も入力したくない!エクセルで入力頻度の多い単語を一気に入力するテク

文字列をセットで毎回繰り返し入力するのが面倒!

 社内で行ったアンケートを集計する時に、いろいろな部署名を集計表に何度も同じ順で入力するのが面倒で、「全部の部署名を一気に入力できたらいいのに!」と感じたことがある読者も多いのではないでしょうか。毎回同じ内容を何度も入力するのは時間がかかりますし、いちいちほかの場所からコピペするのも面倒ですよね。

 今回は、決められたいくつかの文字列をリストとして登録し、毎回同じ順番で一気に入力できるようにするテクニックを解説します。

何度も入力する文字列のセットはユーザー設定リストに追加!

 毎回同じ順番で入力するいくつかの文字列は、ユーザー設定リストとして登録しておくことができます。とても簡単な作業なので、覚えておいて損はありません。

 福利厚生社内アンケート集計結果(①)に繰り返し入力されるいくつかの所属部署名を、ユーザー設定リストに追加する例を考えてみましょう。

 あらかじめ、Excelシート上に、リストに登録したい文字列をすべて入力しておきます。文字列をすべて入力したら、入力したセル範囲をドラッグして選択します。

 今回は、設問ごとに集計表が作られるので、最初の設問の集計表内のセルA4~A12(②)に所属部署名を入力し、入力したセル範囲をドラッグして選択(③)します。

 ここまでの操作ができたら、[ファイル]タブ(④)をクリックします。

 [情報]画面が表示されます。画面左側の[オプション](⑤)をクリックします。

 [Excelのオプション]画面が表示されます。画面左側のメニューで[詳細設定](⑥)をクリックし、画面を下にスクロール(⑦)して[全般]欄の[ユーザー設定リストの編集](⑧)をクリックします。

 [ユーザー設定リスト]ダイアログボックスが表示されます。[リストの取り込み元範囲]に、最初に所属部署名を入力して選択したセル範囲が表示されていることを確認します。ここではセルA4~A12なので、[$A$4:$A$12](⑨)と表示されます。正しくセル範囲が表示されていたら、[インポート](⑩)をクリックします。

 ここでセル範囲が正しく表示されていなかった場合は、[リストの取り込み元範囲]の欄をクリックして正しいセル範囲を入力するか、シート上でセル範囲を選択し直してから、[インポート]をクリックしてください。

 [ユーザー設定リスト]に新しいリスト(⑪)が作成され、[リストの項目]にリストを構成する所属部署名(⑫)が表示されます。正しくリストが作成されたら[OK](⑬)をクリックします。

 もう一度[Excelのオプション]画面に戻るので、[OK](⑭)をクリックします。

 これで、ユーザー設定リストの追加は完了です。

ユーザー設定リストに追加した内容を入力したい時は……

 先ほどの福利厚生アンケートの集計シートで、新たに追加したリストを使って別の設問の集計表に所属部署名を一気に入力してみましょう。

 集計表の中で所属部署名を入力する一番上のセルに、リストの最初に登録された文字列を入力します。ここではセルF4に「総務部」(①)と入力し、[Enter]キーを押して内容を確定します(②)。入力したら、セルの右下にマウスポインターを合わせると、マウスポインターが十字の形(③)に変わります。

 十字の形になったマウスポインターを、セルF12までドラッグ(④)します。

 先ほどリストに追加した所属部署名が、同じ順番で一気に入力(⑤)されました。

 これなら、設問がどれだけ多くても、簡単に集計表を増やしていけますね。

 ユーザー設定リストに文字列を追加する操作は最初の一度だけでよく、追加したリストは別のシートやブックでも使うことができます。もちろん、いったんエクセルを閉じた後でも有効です。エクセルそのものがリストとして覚えてしまうようなイメージですね。

ユーザー設定リストを活用して表の作成時間を大幅に短縮!

 今回は、社内のすべての部署名など、毎回セットで入力するいくつかの文字列をユーザー設定リストに追加して一気に入力できるようにするテクニックを解説しました。

 同じ内容を何度も入力するのが面倒だな……と思いながらこれまで表を作っていた方も、これからはユーザー設定リストを使って簡単に入力できますね。

 一度追加してしまえばその後の操作が大幅時短できてとても便利なユーザー設定リストを、業務にぜひ活かしてくださいね!

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