いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】資料の印象はフォントで変わる! 同じゴシック体でもケースによって使い分けよう!
2022年8月10日 06:55
フォントの特徴を理解して選択しよう
「フォントの種類」と言われてもピンときませんよね。何となく目立つから、シュッとしている形が好きだから、といった理由でフォントを選んでいませんか? あるいは、標準設定のフォントから変更しない人もいるかも知れません。以下の例を見てください。同じデータを「ゴシック体」と「明朝体」に設定しました。フォントのサイズ、列の幅、行の高さは同じです。
同じデータでも印象が違いますよね。「ゴシック体」は、線の太さが均一で力強い印象です。「明朝体」は、縦線と横線の太さが異なり繊細な印象です。
書籍や雑誌では、大きく目立たせたいタイトルや見出しには「ゴシック体」、読みやすさを重視する本文には「明朝体」が使われることが多いです。拡大してみると違いがはっきりとわかります。
Excelでは、セルに入力する文字数は限られますし、数値に注目して欲しいことがほとんどです。特別な意図がなければ、Excelでは「ゴシック体」を選択すればいいでしょう。しかし、ゴシック体にも選択肢はいろいろあって、どれを選べばいいのか悩みます。今回は、主なゴシック体の違いと、Excelを起動した時の既定のフォント変更方法を紹介します。
Excel 2016以降の標準フォント「遊ゴシック」
「ゆうごしっく」と読みます。Excel 2016から標準フォントとして採用され、Windows 10のシステムフォントにも使われています。いちばん見慣れたフォントではないでしょうか。線が太すぎず、フォントサイズを小さくしても読みやすいのが特徴です。
特にフォントの指定がなければ「遊ゴシック」で問題ないでしょう。もし、「遊ゴシック」が選択できない場合は、Microsoftのダウンロードセンターから入手可能です。
Download 游ゴシック 游明朝フォントパック from Official Microsoft Download Center
Windows Vistaの標準フォント「メイリオ」
フォント名に「ゴシック」はありませんが、「メイリオ」もゴシック体のひとつです。Windows Vistaの標準フォントとして開発され、「明瞭」が名前の由来と言われます。文字の周りの空間が広く、読みやすいのが特徴です。柔らかくカジュアルな印象ですね。
Excel 2013以前の標準フォント「MS Pゴシック」
2013以前のバージョンからExcelを利用している人にはお馴染みのフォントでしょう。基本的に標準でインストールされているため、フォント崩れの心配がほぼありません。ただ、フォントサイズを大きくすると、フォントの角が目立って強調されすぎる印象があります。
「MS Pゴシック」と「MSゴシック」の違いは?
「MS Pゴシック」の「P」は「プロポーショナル(proportional)」の頭文字です。「P」付きのフォントは「プロポーショナルフォント」と呼ばれます。文字ごとに幅が設定され、ほぼ一定の間隔で文字が並ぶため読みやすいのが特徴です。「MS P明朝」もプロポーショナルフォントとなっています。
一方、「P」が付いていない(「プロポーショナルフォント」ではない)フォントは「等幅フォント」と呼ばれ、すべての文字の幅が一定になっています。改行されても文字が縦に揃って並ぶため、数字の桁数などを把握しやすくなっています。
既定のフォントを変更する
利用するフォントが決まっていることもあるでしょう。新規ファイルを作成するたびにフォントを変更するのは手間がかかります。既定のフォントを変更する操作を紹介します。ただし、既定のフォントの変更後は、どのファイルを開いても、変更した既定のフォントが選択された状態で起動されることに注意してください。
フォントを変えて見やすく仕上げよう
同じデータでも、フォントを変更することで見た目が変わります。フォントを変更するには、セル範囲を選択して一覧から選択するだけですが、意図通りの仕上がりになっているかどうかは難しい課題です。フォントの特徴を理解して設定してください。