いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】セルを斜線で分割するのは難しい? 手間なくきれいに仕上げるコツ

複数セルにまたがる斜線を挿入するためにセルを結合するのはNG

斜め線を引く時の定番テクニックを知っていますか?

列と行の両方に見出しを補足したい!

 列見出しと行見出しがある表では、左上隅のセルに入力するテキストに悩むことがありますよね。以下の例では列見出しとして「講座名」としていますが、斜め線を引いて、行見出しの「担当・月」などと入力したい気もします。また、表中の不要な箇所に斜め線を引くにはどうしたらいいでしょうか。

表の左上隅のセルに「講座名」/「担当・月」と入力、不要な箇所にも斜め線を挿入したいと思います。

 どちらも定番の操作がありますが、ちょっとしたコツがあります。いろいろなシーンで使えるテクニックなので、ぜひ覚えておいてください。

セルの書式で斜め線を引く

 定番の操作その1です。セルの書式設定で斜め線を引きます。[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示してボタンをクリックするだけです。ここでは表の左上隅のセルを対象に操作します。「講座名」の文字列は消去してあります。

書式を設定するセルを選択して、[Ctrl]+[1]キーを押します(①)
[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。[罫線]タブ(②)を表示して、[線]を選択(③)します。線の色を変更したい時は[色]を選択してください。右下のボタンをクリックして(④)、[OK](⑤)をクリックします。
セルに斜め線が引かれました

テキストボックスを挿入する

 あとはテキストボックスを挿入するだけです。[塗りつぶしなし][枠線なし]と設定して、文字寄せを設定します。ポイントは [Alt]キーを押しながらテキストボックスのハンドルをドラッグする こと。テキストボックスの枠がセルに吸着します。

[挿入]タブ(⑥)をクリックして、[テキストボックス](⑦)をクリックします。マウスポインターの形が変わるので、適当な位置でドラッグします(⑧)
「講座名」と入力しました(⑨)
[図形の書式]タブ(⑩)にある[図形の塗りつぶし](⑪)をクリックして[塗りつぶしなし](⑫)をクリックします
続けて、[図形の枠線](⑬)をクリックして[枠線なし](⑭)をクリックします
[ホーム]タブ(⑮)に切り替えて[下揃え](⑯)、[左揃え](⑰)とします
テキストボックスを該当のセル近くまで移動し、[Alt]キーを押しながらハンドルをドラッグします(⑱)。セルに吸着して配置できます
同じ要領でテキストボックスを追加して[上揃え](⑲)、[右揃え](⑳)とします
追加したテキストボックスのハンドルを[Alt]キーを押しながらドラッグして(㉑)配置します

 テキストボックスをセルに吸着して配置すると、セルの幅や高さの変更に応じてテキストボックスのサイズも変わるため、配置し直す手間がなくなります。テキストボックスのプロパティで設定を確認してみましょう。

テキストボックスを右クリックして[図形の書式設定]を選択します。[図形のオプション](㉒)-[サイズとプロパティ](㉓)をクリックすると、[セルに合わせて移動やサイズ変更をする]が選択されていることがわかります
セルの幅や高さの変更に応じてテキストボックスのサイズが変わります

複数のセルをまたいで斜め線を引く

 複数のセルを対象に斜め線を引く場合は、図形の[線]を挿入するのが簡単です。セルを結合して書式で斜め線を引く方法もありますが、行や列の挿入・削除などを考えると不用意にセルを結合しないほうがいいでしょう。

  [線]を挿入する場合も[Alt]キーを押しながらハンドルをドラッグする 操作がおすすめです。セルの角に[線]の始点と終点を合わせる際に微妙なズレを回避できます。なお、線の色や太さを設定後にコピーしてから配置すると効率的です。

[挿入]タブ(㉔)の[図形](㉕)-[線](㉖)をクリックします
適当な位置に[線]を挿入して(㉗)、線の色と太さを設定します
[Alt]キーを押しながらハンドルをドラッグして(㉘)、[線]の始点と終点をセルの角に合わせます
[線]をコピー(㉙)します
同様に[Alt]キーを押しながらハンドルをドラッグして(㉚)、始点と終点をセルの角に合わせます
ほかの箇所も同様に操作します

セルへの吸着を利用してオブジェクトをきれいに配置しよう

 [Alt]キーを押しながらオブジェクトのハンドルをドラッグする操作は意外と使います。ここで紹介したテキストボックスや図形のほか、画像やアイコン、SmartArtの図版などでも共通です。セルに揃えたいときに活用してください。