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4K/60fps対応で「塊魂」をリマスター。転がしアクション「塊魂アンコール」
星空を破壊する王様の強すぎる個性、有名人たちが歌うBGM……今見てもカオスな作品
2021年8月20日 11:55
今回紹介するのは、アクションゲーム「塊魂アンコール」。2004年にナムコ(現在のバンダイナムコエンターテインメント)がプレイステーション 2向けに発売した「塊魂」のリマスター版で、球を転がして近くにあるものをくっつけ、より大きな塊を作るというゲーム。
大コスモの王様が酔っぱらって星空を片っ端から破壊してしまったため、息子である王子が星空を取り戻すべく、地球で塊を転がして様々なものを巻き込み、星に変えていく……というのが本作のストーリー。
やることはとてもシンプルで、王子を操作して丸い塊を転がし、落ちているものを塊で踏むようにしてくっつけていく。雪玉を転がして大きくしていくイメージだ。
塊にくっつけられるものは、塊よりかなり小さなものだけ。より大きなものはくっつけられないだけでなく、弾き返されて塊にくっついていたものが少し剥がれ落ちる。
ここが本作のポイント。小さいものをくっつけて塊をある程度大きくすると、相対的に周りのものが小さくなる。最初はくっつけられなかったものが、だんだんとくっつけられるようになる。より大きなものをどんどんくっつけることで、塊のサイズが飛躍的に大きくなっていく加速感が気持ちいい。
ステージごとに制限時間と目標サイズが設定されており、時間内に目標サイズを達成すればステージクリア。さらに余った制限時間でより大きな塊を作れる。
ただ何となく塊を転がしているだけでも楽しいが、より早く効率的に大きな塊を作ろうとすると結構大変。適切なサイズの物がたくさんくっつけられる場所を探したり、巻き込みやすいルートで転がしたりと、真剣に考えてシビアに操作することになる。
塊を転がす舞台となるのは、地球のあちらこちら。細かいものが散らばった民家から、外に出てより大きなものを巻き込んでいく。くっつけるものは物ばかりではなく、犬や猫といった動物や、歩いている人間達も含まれる。何でもかんでも巻き込んでいく破天荒さも本作の面白味の1つだ。
そもそも塊を転がす理由が星空を取り戻すためという無茶な話なのだが、それについて語る王様の個性があまりにも強く、設定への疑問が吹き飛ばされる。いったい王様のサイズはどれくらいなのかと気になってしょうがない。ちなみに塊を転がす王子は約5センチメートル。
さらに加えて音楽も異色。元クリスタルキングの田中昌之さんや松崎しげるさんなど、様々なアーティストや芸能人が歌う曲がテーマソングやBGMとして使われている。これら1つ1つが奇妙と呼ぶほかない要素が、混然一体となってカオスな魅力を放っている。
リマスター版となる「塊魂アンコール」では、基本的なゲーム内容は変わらないが、Windows版では4K解像度や最大60fpsのフレームレートに対応。当時より遥かに美しい映像でゲームを楽しめる。
余談だが、筆者が2005年に取材・執筆した「塊魂」のディレクターを務めた高橋慶太氏の講演の記事も合わせてご覧いただきたい。本作のカオスな味わいがさらに増すはずだ。
Microsoft Storeで「塊魂アンコール」を購入する
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