高橋忍のにゃんともWindows

ビデオ会議の背景はパワポで簡単に作れる! "いのちの輝き 3D"とダミー人物を活用して背景を作成!

 働き方も日々変わり、イベントもほぼ全てオンラインになりました。10月はイベントが多くてそのために動画撮影が重なり私も大忙しです。

 今や会議はオンラインで行うことがほとんどとなり、壁紙でも動画が使える時代。カメラで撮影するだけの動画だけでなく、オリジナルの動画を作る事ができると色々応用できる場面が増えます。

命の煌きと一緒にオンライン会議

 以前、大阪万博のロゴ、通称“いのちの輝き”を「ペイント3D」で3D化する方法を紹介しました。3D化すると、Windows 10標準の「3D ビューアー」でアニメーションさせたり、“Mixed Reality”で表示することができます。

 こんな良い素材ができたのだから使わない手はない!ということで、この“いのちの輝き”を使った動画を作成しましょう。今回の動画の用途は“オンライン会議の動画背景として使う”こと。オンライン会議に“いのちの輝き”とともに参加しましょう。

 とはいえCG動画撮影ツールを使うのも大変そうだし、アニメーション作るのも大変。今回は簡単なものでいいので、簡単・何でもグラフィックツール「PowerPoint」で作ります。

「PowerPoint」で3Dモデルを扱う

 「Office 365」の「PowerPoint」は3Dモデルも使用することができます。ドラッグ&ドロップで直接配置するほか、[挿入]タブの[3D モデル]からファイルもしくは予めクラウドで用意されているデータを選んで配置することもできます。

 画像を配置するのと同じように3Dモデルを配置することができるだけでなく、好きな角度に変更することも可能。更にアニメーションがついているものならそのまま再生させることができます。

 こうやって3Dモデル(オンラインから持ってくることもできます)を配置して、文字を配置するだけ。ちなみに[ファイル]→[エクスポート]→[アニメーションGIFの作成]を選べばGIFアニメーションも簡単に作れます。Web記事用には非常に便利です。

オンライン会議用の背景動画を作ろう

 ということでオンライン会議の背景です。通常中央に自分が映るのでアクセントとなる3Dモデルは画面の左右のどちらかになります。これを想定してレイアウトをしましょう。

 あ、会議を出るときは、電気をつけましょうね。それから一部の会議は確かに戦いとも言えますが、ファイティングポーズは不要だと思います。

壁紙の設定

 ということで、まずは背景を配置します。ちなみに「PowerPoint」の標準テンプレートは16:9のサイズなのでそのまま会議用の壁紙として使えると思いますがもし違う場合は、[デザイン]→[スライドサイズ]から16:9を選択しましょう。

 まずは壁紙を配置します。まず背景画像を配置します。縦横比が合わない画像の場合は、はみ出るくらいに大きくしてトリミングでサイズを合わせます。

 さて、壁紙はこのままでも良いのですが背景としてはうるさい場合もあります。こんなときは配置した壁紙を選択して[図の形式]→[アート効果]→[ぼかし]をかけると気にならなくなります。[図の書式設定]で[アート効果]の欄の半径を調整することでボケの強さを調整することもできます。

配置用のダミー人物を置く

 さて配置を考えてみましょう。最近は「PowerPoint」で使える画像が沢山用意されています。[挿入]→[アイコン]を選ぶとアイコンだけでなく、ストック画像も選ぶことができます。中でも[人物の切り絵]は非常に便利な素材。例えば人物の切り絵から[原田 健一郎]を選んでみます。

 大きさ調整してトリミングするとこんな感じです。いいですね、原田さん。ハーフかな??

3Dモデルの配置とアニメーション設定

 ここに作成した“いのちの輝き 3D”を配置して位置とサイズを調整します。

 そしてアニメーションを設定します。“いのちの輝き 3D”を選択して[アニメーション]→[スイング]を選択しましょう。アニメーションの派手さとしては[ジャンプしてターン]が楽しいのですが、会議中にずっとジャンプしてターンはちょっとうるさくなってしまうので……。

動画を作成する場合は画面切り替えに注意

 さてここで動画を作成する前にもうひとつやっておく設定があります。これが画面の切り替えです。「PowerPoint」で動画を作成する場合、画面の切り替えも動画に影響します。[画面の切り替え]タブを選んでもし何かしらの切り替え設定がされている場合は[なし]に変更して下さい。

 例えば1枚のスライドであっても[フェード]が設定されてしまっている場合、動画は真っ黒な画面からフェードインして開始します。ほとんど気にならないのですが、これを繰り返し動画として使うと繰り返しごとに黒くなるので非常にうるさくなります。

ダミー人物退場

 配置とアニメーション設定ができたので、原田さんには退出していただきましょう。原田さん画像を選んで削除します。

動画として保存

 [ファイル]→[エクスポート]→[ビデオの作成]から動画を保存します。フルHDに設定したあとは[ビデオの作成]ボタンを押してファイルを保存する場所を選べば完了です。

オンライン会議の背景として使う

 さて後はオンライン会議の背景として設定します。「Zoom」の場合は[ビデオ]→[バーチャル背景]を選んで、壁紙が並んでいる欄の右上にある[+]ボタンを押し、[動画を追加]を選んで作成した動画を選択します。

 これで動画の背景として設定できます。

まとめ:動画も自分で簡単に作れる!

 アプリを使って個人でもさまざまな動画を作れます。スマフォならいろんなアプリが使えますが動画として保存して応用するのは難しいものも多いです。「PowerPoint」で動画を作る方法をマスターすると色々便利ですよ。

 ということで今日のポイントをまとめるとこんな感じ。

  • 3Dデータなら「PowerPoint」でアニメーションできる
  • 「PowerPoint」には画像素材がいっぱい用意されている
  • 「PowerPoint」から GIFアニメや動画を作れる
  • オンライン会議で動画を背景に使える

 猫をグリーンバックの前で撮影していつか自分の代わりに会議に出てほしい。