残業を減らす!Officeテクニック

Excelがさっき入力したのにまたパスワードを要求してくる! 実は簡単な解除方法

パスワードは知っているけど、毎回入力するのが面倒

 パスワードの設定されたファイルを受け取ることがありますよね。情報漏えいの対策として有効ですが、実際の作業中にパスワードを要求するダイアログが何度も表示されると煩わしいものです。また、過去のファイルにパスワードは不要ということもあるでしょう。

 パスワードを知っているなら簡単にファイルから解除できるのですが、それらしきメニューが見当たらないため、毎回入力している人もいるのではないでしょうか。

パスワード解除の方法がわからずに、毎回入力していないだろうか?

 実はファイルの保存時にパスワードを削除するだけで解決します。むやみにパスワードを解除するべきではありませんが、不要になった時のために操作は知っておきましょう。また、書き込みパスワードをかけて「読み取り専用」にしてもセキュリティが弱いので、「シートの保護」と「ブックの保護」でしっかり保護する方法も解説します。

ファイルのパスワードを解除する

 ファイルに設定されたパスワードを知っていることが前提です。[名前を付けて保存]ダイアログボックスから[全般オプション]ダイアログボックスを呼び出して、パスワードを削除します。

パスワードが設定されたファイルを開いた状態で[F12]キーを押して[名前を付けて保存]ダイアログボックスを表示する。[ツール]をクリックして[全般オプション]を選択する
[全般オプション]ダイアログボックスが表示される。設定済みのパスワードが伏せ字で表示される
[読み取りパスワード]と[書き込みパスワード]の両方を削除して[OK]をクリックする。[名前を付けて保存]ダイアログボックスで[保存]をクリックする

シートを保護する

 書き込みパスワードを設定しておけば「読み取り専用」となり、ファイルの改ざんの心配はないように思えますが、ファイルを別名で保存できます。そのファイルは編集可能な状態です。元のファイルと同じ名前に修正されたら、見分けるのは難しいでしょう。[シートの保護]の機能を利用します。

 最初に保護する対象のセルが「ロック」されているかを確認します。シート全体を保護する場合は、ワークシートの左上の[◢]をクリックしてセルを全選択します。

ワークシートの左上の[◢]をクリックしてセルを全選択する。[Ctrl]+[1]キーを押して、[セルの書式]ダイアログボックスを表示する。[保護]タブの[ロック]にチェックが付いていることを確認する。チェックが付いていない、もしくは[■]となっているときは、クリックしてチェックマークに変更しておく。[OK]をクリックする
[校閲]タブの[シートの保護]をクリックする
[シートの保護]ダイアログボックスが表示される。パスワードを入力する。[シートとロックされたセルの内容を保護する]にチェックが付いていることを確認する。[このシートすべてのユーザーに以下を許可します。]のチェックはすべてOFFにする。どの操作も許可しないという意味
指定したパスワードをもう一度入力して[OK]をクリックする
[シートの保護]が有効になり、ボタン名が[シート保護の解除]となる。すべての編集操作を禁止したので、セルの選択もできない状態になっている。

 セル範囲のコピーを許可する場合は[シートの保護]ダイアログボックスの[ロックされたセル範囲の選択]の項目にチェックを付けておきます。

ブックを保護する

 [ブックの保護]はワークシートの追加や削除、入れ替えなど、ブックを対象とする操作を制御する機能です。[シートの保護]と同様に設定しておきましょう。

[校閲]タブの[ブックの保護]をクリックする
[シート構成とウィンドウの保護]ダイアログボックスが表示され宇。パスワードを入力する。[シート構成]にチェックが付いていることを確認して[OK]をクリックする
指定したパスワードをもう一度入力して[OK]をクリックする
[ブックの保護]が有効になると、ボタンが押し込まれた状態に変化する