残業を減らす!Officeテクニック

Excelで画像にマウスカーソルを重ねると拡大するUIを実現する裏ワザ!

画像を一時的に拡大する小ワザを紹介

 Excelで作る商品リストなどの視認性を高めるために、画像をセルに埋め込むことがたまにあります。しかし、1ページに多くの項目を掲載したい場合、“行の高さ”に限界があり、必然的に画像サイズは小さくなってしまいます。

 結果、画像は見にくくなってしまい、何のために挿入したのかわからなくなってしまいますよね。セルのサイズを調整すれば、画像を拡大できますが、1枚ずつ操作していられません。表の体裁も崩れてしまいます。

リストに埋め込んだ画像を拡大して確認するのは現実的ではない

 セルにマウスポインターを合わせたら拡大表示するような機能があればいいのに……、と思いませんか? 裏ワザ的な方法を使うと実現できます。今回は、いつか使うかもしれない画像のテクニックを紹介します。

現コメントと旧コメント

 Excelにはバージョンや利用形態によりますが、新旧の“コメント”があります。旧来からの「コメント」は「メモ」と機能名が変わり、複数人でのやり取りを前提とした新機能が「コメント」となりました。

 今回の小ワザで利用するのは、旧称コメントの「メモ」です。Microsoft 365のExcelなどをお使いの場合は「メモ」と「コメント」の両方が利用できるので、間違えないように注意してください。

右クリック時のメニューに[新しいコメント]と[新しいメモ]という2つの項目が表示されるバージョンがある。今回利用するのは[新しいメモ]となる
[コメントの挿入]としか表示されないバージョンもある。この場合は、そのまま[コメントの挿入]を選択する

「塗りつぶし」に画像を設定する

 操作は簡単ですが、ひと手間かかります。セルに挿入した画像と同じ画像をメモの「塗りつぶし」として設定します。

 メモにカーソルが表示された編集可能な状態と、メモ自体を選択した場合の書式設定画面が異なるので注意。メモの枠をクリックしてカーソルが非表示になった状態から操作するのがポイントです。

セルを右クリックして[コメントの挿入]を選択する。[新しいコメント]と[新しいメモ]の2つの項目が表示されている場合は[新しいメモ]を選択する
メモ(旧コメント)が挿入される。カーソルが表示されている状態はNG
メモの枠をクリックして、メモ自体を選択する
メモを右クリックして[コメントの書式設定]を選択する
[コメントの書式設定]ダイアログボックスが表示される。[線と色]タブに切り替える。[色]の[∨]をクリックして[塗りつぶし効果]を選択する
[塗りつぶし効果]ダイアログボックスが表示される。[図]タブに切り替える。[図の選択]をクリックして、セルと同じ画像を選択する
画像の選択後の状態。[図の縦横比]にチェックを付けて[OK]をクリックする
[コメントの書式設定]ダイアログボックスに戻る。好みで線を[線なし]にしてもいい。[OK]をクリックする
コメントに画像が表示される。ユーザー名を削除して、サイズを調整しておく。ほかのセルも同様に設定しておく

メモを非表示にしておく

 新規に挿入したメモ(旧コメント)は、アクティブセル以外では非表示になるはずですが、もし表示されている場合は、[校閲]タブの[コメントの表示/非表示]をクリックして非表示にしておきます。

もし、コメントが表示されている場合は、セルを選択して[校閲]タブの[コメントの表示/非表示]をクリックして非表示にしておく
セルにマウスポインターを合わせると、画像が拡大表示される