使ってわかるCopilot+ PC
第67回
「マインクラフト」の遊び方をAIに話して聞こう! リアルタイムでアドバイスをもらえる「Gaming Copilot」を試す
2025年10月31日 06:55
ゲームについて声で質問できる新機能
前回に引き続き、10月16日に発売されたポータブルゲーミングPC「ROG Xbox Ally X」を使った話をお届けする。今回はゲームプレイをガイドしてくれる「Gaming Copilot」を試してみた。
「Gaming Copilot」はその名のとおり、AIチャット機能「Copilot」のゲーム向けバージョン。音声対話が可能なことに加え、ゲームの画面をAIが認識することで、状況に応じた適切な回答を行える。
簡単に言うと、ゲームで困った時に『これは何? どうすればいいの?』と気軽に聞くと、AIが音声で答えてくれるシステムだ。実に未来的で、実用的な機能と言える。
「マインクラフト」の内容を適切に説明
「ROG Xbox Ally X」で「Gaming Copilot」を呼び出すには、デバイスの右側にあるXboxライブラリボタン(縦線3本のアイコン)を長押しする。画面下部にマイクのアイコンが現れ、チャラーンという通知音が流れたら、音声入力を受け付ける状態になる。ここで話しかけると、「Gaming Copilot」が音声で返答してくれる。
試しに「マインクラフト」のゲームを最初から始めて、何をすればいいかを尋ねてみた。すると『まずは近くに見えている木にパンチして、木材を手に入れて、作業台を作ろう』と教えてくれた。
作業台を作ったら、次は何をするか再び尋ねる。『つるはしを作り、石を掘って、石の道具を作ろう。それから冒険に出てみるといいね』という答えだ。かなり適切な回答だと思う。モンスターにやられた時には、『大丈夫、近くで復活してやり直せるよ』と安心させる言葉までかけてくれる。
ほかにも、岩盤まで掘り進んだ状態で『このブロックが掘れない』と言うと、『見た感じ、ベッドロックという壊せないブロックだから、これ以上は壊せない』と教えてくれたり、手に持ったアイテムが何かを尋ねたら『ホタルの茂みという新しく追加されたアイテムだね』と答えたりする。きちんと画面を見て回答しているのがよくわかる。
音声はイントネーションもかなり自然だ。会話中はゲームの音量が下がるので、聞き取りやすい。なお音声は設定で、特徴的な4人のパターンから選べる。
また、デバイスの左側にあるコマンドセンターボタン(6角形のアイコン)を長押しすると、会話の内容をテキストで確認できる。普段は音声だけでやり取りできるが、内容を再度しっかり確認したい時や、あえてテキスト入力したい時に使える。
全てのゲームに万全な回答をするわけではない
別のゲームも試してみよう。「ディアブロ IV」で『今開いたウインドウは何?』と聞くと、『それはヴィジュジャケータールだね』と機能を解説してくれる。本当は「ヴィジュ=ジャク=タール」なので微妙に違う。ほかにもいくつか質問してみたが、NPCの場所を見誤るなど、やや挙動が怪しい。ある程度はガイドできるようだが、あまり精度は高くない印象だ。
最後は「Steam」で配信されている「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」のリメイク版を試してみた。
画面の情報は取得できており、『今は砂漠の街にいるね』などと話す。ただ、ピラミッドの位置を聞くと、町の北にあるのに東にあると言ったり、ピラミッドにはファラオの剣があると言ったりと、回答はかなり不正確だ。
やはり全てのゲームに対応できるわけではない。今のところはマイクロソフトのタイトルを中心に、関係の近いタイトルから対応が進められるものと思われる。
ただ、ゲーム以外の場面でも機能はする。ホーム画面で押して、『いま注目のゲームは何?』などと聞けば、それなりに受け答えはしてくれる。また最初に話しかけた時には英語の返答になったが、『日本語で話して』と言えば、その後は日本語で受け答えしてくれた。気軽に音声会話できるAIとして活用してもよさそうだ。
ちなみに「Gaming Copilot」と検索すると、「Steam」にある同名のアプリがヒットする。機能的にも同じものに見えるが、マイクロソフトではない別の企業が開発した、全く別のソフトだ。ややこしい話だが、マイクロソフトの「Gaming Copilot」の方が後から登場しているので、命名の責任はマイクロソフト側にある。
1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。
・著者Webサイト:https://ougi.net/




















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