Windows 11で絶対使いたいアプリ

Windows 11右下のカレンダーをもう少し何とかしたい人のための「Calendar Flyout」

Windows 10と比べても貧弱過ぎる……

 Windows 11へアップグレードしたらぜひ試していただきたいオンラインソフトを紹介する本連載。第11回目となる今回は、Windows 11のタスクトレイカレンダーをもう少し何とかしたい人にお勧めの「Calendar Flyout」を紹介する。

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 Windows 10/11では、タスクトレイの時計をクリックするとカレンダーパネルがポップアップする(この一時的に表示されるパネルのことを、Windows 10以降では「フライアウト」と呼ぶこともある)。たいした機能はないが、それでもWindows 10時代は「カレンダー」アプリのデータと同期しており、選択した日付けに登録されている予定をチェックしたり、新しいイベントを登録することができてちょっと便利だった。秒単位で時刻を確認することもできる。

Windows 10のカレンダーフライアウト。イベントの確認・作成や秒単位の時刻表示が可能

 しかし、Windows 11ではそれすらなくなり、単にカレンダーを表示するだけになった。申し訳程度に今日の日付が強調表示されているが、これではせいぜい今日が何月の第何週にあたるのかを知る程度の役にしか立たない。Windows 11の「Fluent Design System」に準拠したオシャレなデザインになったのはよいが、あまりにも機能が貧弱過ぎはしないだろうか。

Windows 11のカレンダーフライアウト。モダンなデザインではあるが、イベントの確認・作成と秒単位の時刻表示が省かれている

ありうべきカレンダーフライアウトを提案する「Calendar Flyout」

 そこで開発されたのが「Calendar Flyout」だ。このアプリをインストールすれば、Windows 11のカレンダーフライアウトにイベントを表示する機能と、秒単位の日付を表示する機能を取り戻すことができる。200円(税込み)の有料アプリだが、標準のしょぼいカレンダーフライアウトが我慢できない筆者のようなユーザーにとってはありがたい。

ありうべきカレンダーフライアウトを提案する「Calendar Flyout」
有料だが……作者に寄付するお気持ちで払ってしまいましょう

 このアプリが標準のフライアウトより優れているのは、イベントのある日付の下に丸いインジケーターが付与されること。どの日に予定があるのかが一目でわかる。フライアウト右上の矢印ボタンを押してイベントペインを展開し、カレンダーでイベントのある日付をクリックすると、その日のイベントが下部ペインにリストアップされる。新規イベントの登録もここから可能だ。

イベントのある日付に丸いインジケーターが付与される
イベントペインを展開。その日のイベントをチェックしたり、新規イベントの登録が可能。設定画面でどのカレンダーを表示するかも選べる
新規イベントの登録

 そしてもう一つ気に入ったのは、標準の時計の他に別の時計を2つまで登録できるところだ。もし海外に家族や友人がいるのならば、その地域のタイムゾーンを設定しておこう。あっちの現地時間が一目でわかる。自分が勤めている会社の海外拠点の時刻をチェックしたいといった用途にも役立つだろう。

タイムゾーンの異なる時計を2つまで登録可能
タイムゾーンは設定画面で変更できる

 一方で、同期できるカレンダーデータが「Outlook」の個人用カレンダーのみなのは弱点といえるだろう。あくまでもWindows 11の改善案を示したコンセプトアプリととらえるべきで、多くを求めるべきではないのかもしれない。

 また、標準のフライアウトを置き換えられないのも欠点といえる。こればかりはOSの仕様であるため仕方ないことだが……「Calendar Flyout」のような改善がWindows 11に取り込まれることを祈るばかりだ。

ソフトウェア情報

「Calendar Flyout」
【著作権者】
Michał Łeptuch 氏
【対応OS】
Windows 11以降
【ソフト種別】
シェアウェア 200円(税込み)
【バージョン】
1.9.3.0