Windowsにまず入れる定番無料アプリ -2018年版-

大量のファイルも高速でコピーできる「FastCopy」

デバイスの限界近いパフォーマンスで動作する

「FastCopy」

 Windows 10の提供が開始されてもう3年目。新調したWindows 10搭載のパソコンにも慣れている方も多いだろう。Windows 10の標準機能は豊富で、さまざまな新機能もアップデートで追加される。しかし、Windows 10をもっと快適に使えるフリーソフトも数多く公開されている。パソコンの普段使いに少し不便を感じている方も、もっと自分仕様にカスタマイズしたい方も、フリーソフトの導入を検討してみてはいかがだろうか。本連載では「Windows 10」で“使える”フリーソフトを厳選。機能だけでなくあわせて紹介する利用シーンも参考にして欲しい。

幅広い環境で軽量・快適に動作する「FastCopy」

 大量のファイルのコピーを仕掛けて席をはずしたら、上書き確認で止まっていてイライラしたことがある。ハードディスクを丸ごとバックアップやサーバーのミラーリングの際に、ファイルのコピー・移動の遅さに苦しんだことがある……。そんな方には、往年の名ソフト「FastCopy」をおすすめしたい。安定した動作ですばやくファイルをコピー・削除することができる。初回リリースから10年以上経ち、いい意味で枯れていて安心できる。

 また、ファイルを可能な限り大きな単位でRead/Write するため、デバイスの限界に近いパフォーマンスを発揮。エクスプローラーの機能よりも高速に動作する。特に同一HDD間のコピーはかなり高速だ。OSのキャッシュメモリを使わず、他のソフトウェアを邪魔しないのも助かる。

コピー元とコピー先を指定するだけ

 操作はいたって簡単。[Source]欄にコピー元、[DestDir]欄にコピー先のディレクトリーを指定するだけだ。[実行]ボタンをクリックすれば、すぐにファイルのコピーが開始される。Read/Writeのバッファサイズは[Buffer]欄で指定できるが、デフォルト値で問題ない。また、コピー先に同名のファイルが存在した場合の処理をあらかじめ指定可能。ファイルの上書きを禁止、ファイルの更新日時が新しい差分のみ、コピー先とコピー元のフォルダーを完全に同期させることができる。

[Source]欄にコピー元、[DestDir]欄にコピー先のディレクトリーを指定する。
上書き禁止、差分のみコピー、完全同期など、ファイルコピー時の処理は任意で設定できる。

カスタマイズで「FastCopy」をすばやく起動

 ファイルやフォルダーの右クリックメニューから「FastCopy」をすばやく起動することも可能。右クリックメニューへ機能を追加するには、[シェル拡張設定]ダイアログで必要な機能にチェックを付ければよい。

[設定]→[拡張設定]→[シェル拡張]の順にクリックして、[シェル拡張設定]の画面で設定する。
メニューの選択後にすぐ「FastCopy」が起動する。

バッチ処理で日々のバックアップも楽々

 コマンドラインでの動作にも対応しており、複数のファイルやフォルダーに対してコピー・削除の処理を連続して行いたい場合は、バッチファイルを用意しよう。バッチ処理後の動作を指定することもできる。例えば、日々のバックアップ処理をバッチファイルに記述しておき、バックアップ完了後に「FastCopy」を終了してPCをシャットダウンするという使い方もできる。

バッチファイルを作成しておけば、日々のバックアップ処理も簡単になる。複数のコピー処理もまとめて行える。