やじうまの杜

「Google Chrome 69」新機能探訪 ~“オムニバー”にいろいろ尋ねてみよう!

タブの切り替えもオムニバーにお任せ

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 「Google Chrome 69」の新機能を使ってみるシリーズの第2回は、意外に賢い“オムニバー”です。オムニバーというのは、閲覧画面の上にあるエリア、検索ボックスとアドレスバーを一体化させたあいつのことです(今でこそ当たり前ですが、いち早く採り入れたのは「Google Chrome」です)。一部のサブドメインが表示されなくなったことで物議を醸した「Google Chrome 69」のオムニバーですが、ちょっと褒めてあげたくなる便利な機能も備えています。

オムニバーでできること

 それを紹介する前に、まずオムニバーで何ができるのかをおさらいしておきましょう。

 前述のとおり、オムニバーはアドレスバーと“Google”の検索ボックスと一体化させたものです。URLを入力して[Enter]キーを押すと、当該URLのWebページへ遷移(ジャンプ)することができます。これがアドレスバーとしての機能ですね。それ以外のキーワードを入力して[Enter]キーを押すと、当該キーワードで“Google”検索したその結果ページが表示されます。これが検索ボックスとしての機能です。

まずはアドレスバーとして使ってみる。URLの候補が“地球”アイコン付きでサジェストされる

 オムニバーは大変賢いので、URLを途中まで入力すると、ユーザーがアクセスしたいサイトを予測して、その候補(地球のアイコンが付いたヤツです)をプルダウンに表示します(サジェスト機能)。URL以外の場合は検索キーワードとみなし、よく使われるキーワードをサジェストしてくれます(虫眼鏡のアイコンがついています)。そのため、ユーザーはURLや検索キーワードを最後まで入力しなくても、プルダウンから候補を選択するだけで目的のページへたどりつけます。

URL以外を入力すると検索ボックスに。サジェストされたキーワード候補には虫眼鏡のアイコンが表示される

 加えて、オムニバーではブックマークを付けたWebページや、過去に閲覧したURL、以前使った検索キーワードなども呼び出せます。慣れてしまえば、マウスでブックマークや履歴を漁るより早く、いつも見ている・頻繁に使うWebページへアクセスできて便利です。オムニバーは[Ctrl]+[L]キーでいつでもアクティブにできるので、覚えておくとよいでしょう。

ブックマークを付けたWebページや、過去に閲覧したURL、以前使った検索キーワードなどもサジェストされる

【コラム】オムニバーで“Google”以外の検索エンジンを利用する方法

 オムニバーでは、“Google”以外の検索エンジンを利用することもできます。

 たとえば、オムニバーに“yahoo.co.jp”と入力してみてください。すると、右端に[タブを押して Yahoo! JAPAN を検索]というラベルが表示されるはずです。この状態で[Tab]キーを押すと、検索エンジンが一時的に“Yahoo! JAPAN”に切り替わります。

オムニバーに“yahoo.co.jp”と入力
右端に[タブを押して Yahoo! JAPAN を検索]というラベルが表示される
検索エンジンが一時的に“Yahoo! JAPAN”に切り替わる

 常に“Yahoo! JAPAN”を使って検索したい場合は、検索エンジンの管理画面(オムニバーに“chrome://settings/searchEngines”と入力)で“Yahoo! JAPAN”を選択し、右端のメニューから[デフォルトに設定]コマンドを実行して既定の検索エンジンにしてしまえばよいです。

ブックマークを付けたWebページや、過去に閲覧したURL、以前使った検索キーワードなどもサジェストされる

 「Google Chrome」(日本語版)には、初期状態で“Google”、“Yahoo! JAPAN”、“Bing”の3つが検索エンジンとして登録済みです。加えて、Webサイトで検索フォームを利用すると、それが検索エンジンとして登録されることがあります。先ほどの検索エンジンの管理画面で“その他の検索エンジン”としてリストアップされているのがそれです。“窓の杜”も対応しているので、記事を検索した後にオムニバーへ“forest.watch.impress.co.jp”と入力すれば、[タブを押して *** を検索]というラベルがあらわれます。

“窓の杜”の検索エンジンを使う
“窓の杜”検索が“その他の検索エンジン”に登録される

 いちいち“forest.watch.impress.co.jp”と入力するのが面倒な場合は、検索エンジンの“キーワード”を編集しておくとよいでしょう。たとえば“forest”などとしておけば、ドメインをすべて入力しなくても検索エンジンを呼び出せます。

“forest.watch.impress.co.jp”と入力するのが面倒な場合は、検索エンジンの“キーワード”を編集しておくとよい
“キーワード”を“forest”にしておけば、“forest.watch.impress.co.jp”ではなく“forest”で検索エンジンを呼び出せる

他のタブを調べる

 これまで紹介した基本機能のほかにも、「Google Chrome 69」では“他のタブを探す”機能が追加されたのだそうです。

 「Google Chrome」でタブを開きすぎて、タブバーが“ノコギリ”状態になったことはありませんか? そんなときはマウスをプチプチとクリックしながらタブを探すのではなく、オムニバーで目的のタブのタイトルまたはURLの一部を入力してみましょう。[このタブに切り替え]というラベルのある項目をプルダウンで選択すると、目的のタブを開くことができます!

オムニバーで他のタブを検索

 これはタブが別のウィンドウにある場合も使えます。

タブが別のウィンドウにある場合もOK

質問に答えてくれるオムニバー

 また、オムニバーは著名な人物、スポーツの試合結果、天気予報、わからない外国語などを入力すると、その場で回答を表示することもできます。

天気予報。位置情報へのアクセスを許可しておけば、現在地のものが表示されるみたい
富士山の高さを検索
次のサッカー日本代表の試合は16日らしいです
電卓代わりに使ってみました

 なんでも答えられるというわけではないようですが――どんな質問なら答えられるのか、試してみるのも一興ですね。

 ほかにも将来バージョンでは“Google ドライブ”のファイルをオムニバーから検索する機能などが追加されるのだそうです。今後もオムニバーの進化に目が離せません。