やじうまの杜
「Adobe Acrobat Reader DC」を入れるとMcAfee製品が勝手にインストールされる? 自衛策を伝授!
McAfee社が提供している削除ツールもあるよ
2022年2月1日 06:45
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
最近、「Adobe Acrobat Reader DC」をインストールすると「McAfee」製品が勝手にインストールされるという声を耳にするようになりました。実は「勝手に」インストールされるわけではなく、形式上はユーザーの許可を得てやっているのですが……あんまり褒められた方法ではないので注意が必要です。
「Adobe Acrobat Reader DC」のダウンロードサイトをよく見ると「オプションのオファー」というセクションがあり、2つのチェックボックスがあるのがわかります。このチェックボックスはそれぞれ、
- McAfee Security Scan Plus:PCのセキュリティ状態を監視して、セキュリティ製品にPCが保護されていない場合に警告を表示するソフト(無償)
- McAfee Safe Connect:VPNソフト(250MB/月のみ無償)
のバンドルを許可するもので、既定ではON。ダウンロードボタンを押すと、このチェックボックスの状態に応じて「McAfee」製品がバンドルされたインストーラーと、そうでないインストーラーが選択される仕組みです。
つまり、ちゃんとダウンロードサイトをよく読んで、2つのチェックボックスを外してからダウンロードボタンを押せばよいのですが……つい漫然とボタンを押してしまう気持ちもわからなくはないです。
バンドルアプリから自衛するには?
かつてはオンラインソフトのセットアップ時にお勧めされる不要なアドウェアやバンドルソフトの追加インストールを防止してくれる「Unchecky」というタスクトレイ常駐ソフトが便利で、「Adobe Acrobat Reader」のWebサイトでも「McAfee」製品をブロックしてくれていました。
しかし、このアプリは2018年4月のv1.2からアップデートされておらず、残念ながら現在の「Adobe Acrobat Reader」ダウンロードサイトでは機能しません。やはり自分で気をつけるしかないのでしょうか。
筆者が個人的にお勧めするのは、「Microsoft Store」で「Adobe Acrobat Reader DC」を検索してインストールすることです。
「Microsoft Store」のポリシーは基本的にバンドルアプリのインストールを禁止しています。開発元が同じであればセカンダリアプリ(追加のアプリ)をインストールできることもありますが、ストアポリシーはプライマリアプリ(元のアプリ)をインストールしたあとにユーザーの同意を得てインストールすることを要求しています。
10.1.5
製品によっては、ユーザーの同意のうえ、プライマリ製品の初回ダウンロード後に、次のものを取得できるようになります。
お客様によって公開されたその他の製品 (その製品も Microsoft Store を介して配布されている場合)。
その製品の機能を強化するアドオンまたは拡張機能。
10.2.3
望ましくないソフトウェアと悪意のあるソフトウェアに関する Microsoft の条件で定義されているマルウェアを、製品に含めたり、製品で有効にしたりすることはできません。 また、製品は、お客様によって開発されておらず、その製品の機能を強化するものではないセカンダリ ソフトウェアのインストールを提供してはなりません。
つまり、抱き合わせでアプリをインストールすることはできないというわけ。これなら安心できますよね。同じくバンドルアプリで一時期ユーザーの不評を買った「CCleaner」も、「Microsoft Store」ならば比較的安心して利用できるでしょう。
「Adobe Acrobat Reader DC」は「Microsoft Store」での公開当初、日本語環境にも英語版がインストールされる不具合があったようで、評価はかなり低いですが、現在では解消されているようなので問題ないでしょう。