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ストア版「Acrobat Reader」も64bitに ~Windows 11のシンプルな右クリックメニューにも対応

「Adobe Acrobat」「Adobe Reader」の2022年1月リリース

「Adobe Acrobat Reader」v21.011.20039

 米Adobeは1月11日(現地時間)、PDFソフト「Adobe Acrobat」「Adobe Acrobat Reader」の最新版をリリースした。新機能の追加や既存機能の改善、セキュリティ問題への対処などを含んだ計画的アップデートとなっている。

 本バージョンでの「Adobe Acrobat」ではメニューアイテムやツールバーボタンの構成が見直され、ページの挿入・削除・回転といったコマンドにアクセスしやすくなった。また、Windows 11ではシンプルになった「エクスプローラー」のコンテキストメニューがサポートされ、編集や変換コマンドが簡単に利用できるようになっている。[共有]パネルで他のアプリからデータを受け取ることも可能。

Windows 11ではシンプルになった「エクスプローラー」のコンテキストメニューがサポートされる

 そのほかにも、編集の際にレイアウトを自動で調整する機能や「Microsoft Outlook」に統合された署名リクエスト機能がテスト導入。「Microsoft Store」から64bit版の「Adobe Acrobat Reader」を入手できるようになった。

 また、細かい改善点として保護モードを有効化したPDFドキュメントで、ページをデスクトップへドラッグ&ドロップして抽出できるようになっている。保護モードはアプリケーションから隔離された実験環境(サンドボックス)でコンテンツを実行し、万が一悪意のあるコードが含まれていてもシステムに悪影響が及ぶことはないようにするセキュリティ機能。従来はサンドボックスをまたいだデータのやり取りに難があったが、これが改善された。

 「Acrobat DC」および「Acrobat Reader DC」はWindows/Macに対応しており、同社のWebサイトからダウンロード可能。すでにインストール済みの場合は、自動アップデート機能で最新版へ更新できる。

 なお、このバージョンではセキュリティ関連の修正も行われているので注意。対処された脆弱性は26件で、最大の深刻度は「Critical」。任意コードの実行などにつながる恐れがあり、Adobeはパッチの適用優先度を「2」と定めアップデートを呼びかけている。