やじうまの杜

「慶応」も「コンクリート」も漢字1文字で ~Unicode標準に新しいブロックが提案中

手書きでしばしば用いられる「部首+カナ」スタイルの略式漢字

 「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。

手書きでしばしば用いられる「部首+カナ」スタイルの略式漢字

 魔法少女の「魔」を「广」(まだれ)のなかに「マ」と書いたり、機械の「機」を「木」偏に「キ」と略したりするじゃないですか。ああいった文字もUnicodeにあれば何かと便利じゃないですか?

――という話題を耳にして、「それもそうだなぁ」と思っていたのですが、なんと、すでにそれに近いプロポーザル(提案)が行われているのだそうです。

 4月24日付けで提出されたこの提案文書は、複雑な漢字の一部をラテン語、カナ、ハングルといった他の文字体系に由来する簡単な文字で置き換えた略字を、Unicode標準の新しいブロック「CJK Abbreviations」に追加しようぜというものです。

 たとえば、「慶応」は「广」+「K」、「广」+「O」という文字で表されることがありますが、これも収録しちゃえというわけ。「广」+「KO」という文字も提案されており、収録が実現すれば一文字で「慶応」を表現できてしまいますね。こういう略字の風習は韓国にもあるそうな。

このプロポーザルが採用されれば、「慶応」は1文字で表せるようになる

 ほかにも「コンクリート」や「セメント」など、「CJK Abbreviations」ブロックに提案されている文字は面白いものばかり。「广」+「マ」はないようですが……「御」や「前」を崩した字体も含まれています。興味のある方は、一度目を通してみてください。

「コンクリート」や「セメント」も1文字で表せるようになる