はんこレス実現への基礎知識

電子署名には2つのタイプがある! 立会人型と当事者型の違いとは?

手軽なのは立会人型、厳密な法的手続きが必要なシーンでは当事者型が必要なことも

 本連載では、3月3日に発売された「脱はんこ」を実現するためのノウハウが身に付く書籍『できるはんこレス入門 PDFと電子署名の基本が身に付く本』から、“脱はんこ”の実現に必要となる基礎的な知識が身に付くレッスンを抜粋してお届けします。書籍ではさらに具体的に主要な電子署名サービスの利用方法などを細かく解説しているので、ぜひご購入ください。

 電子署名の方法は、『できるはんこレス入門 PDFと電子署名の基本が身に付く本』で取り上げている立会人型(クラウド型)と当事者型(ローカル型)の2種類があります。この2つの最大の違いは、「誰の電子証明書を使って電子署名をするか」です。

 立会人型は契約の当事者がクラウドサービス上で同意のやり取りをし、その経緯をクラウドサービス上で記録し、その経緯や文書そのものにクラウドサービス事業者の電子証明書を使って、電子署名をします。つまり、電子証明書が必要なのは、立会人であるクラウドサービス事業者だけとなります。一方、当事者型は、契約する当事者が自分の電子証明書(マイナンバーカードの電子証明書など)を使って、署名します。

 電子証明書は信頼できる第三者機関によって発行されたものを使う必要がありますが、立会人型は契約者の電子証明書は必要ないので、手間なく、簡単に利用できます。一方、当事者型は契約者が自分で電子証明書を用意する際、マイナンバーカードの窓口手続きなど、厳密な本人確認が行われます。このため、電子証明書の取得に手間はかかりますが、確実に契約者本人であることを証明できるため、行政手続きや登記などの厳密な法的手続きが必要なシーンで利用されます。

立会人型と当事者型の電子署名の違い