Windows 10を気軽にカスタマイズ!

第4回

デスクトップの使い勝手を改善したい! ファイルの中身をチラ見・仮想デスクトップを強化

選択中のファイルの中身をスペースキーでチラ見できる「QuickLook」

 インストール・アンインストールしてもシステムに影響を与えず、アップデートの管理が容易なストアアプリだけで、デスクトップをカスタマイズする方法を紹介する本連載。最終目となる今回は、デスクトップの使い勝手を高めるツールを紹介する。見た目に派手さはないが、実用性は抜群。デザインより機能を追求するユーザーにもおすすめだ。

スペースバーでファイルの中身を“チラ見”できる「QuickLook」

「QuickLook」v3.6.5.0(音楽ファイルをプレビューした様子)

 「QuickLook」は、スペースバーを押すだけで「エクスプローラー」で選択中のファイルの内容をプレビューできるツール。Macに搭載されているプレビュー機能“Quick Look”をまねたツールだが、わざわざ専用のビューワーを用意したり、開いたりしなくても中身を“チラ見”できるのは便利。もう一度スペースキーを押すか、[Esc]キーを押すだけでプレビュー画面を閉じることができるので、気軽に使える。音楽の再生音量はマウスホイール、画像やドキュメントの拡大・縮小は[Ctrl]キーを押しながらのマウスホイールでコントロールできるので、覚えておくと便利だ。

 プレビュー画面には常に最前面に表示するボタンやスペースキーで画面を閉じないようにするボタン、既定のアプリでファイルを開きなおすボタン、アプリを選択して開くボタン、[共有]コマンドなどが用意されている。画像のプレビューであれば、メタデータを表示するボタンや回転するボタンも利用できる。

画像のプレビューであれば、メタデータを表示するボタンや回転するボタンも利用できる

 なお、同種のツールは他にもいくつかある。代表的なのは「WinQuickLook」や「Quick Eye」で、いずれも国産ソフトというのが強みといえるだろう。

 「WinQuickLook」は価格230円(税込み)の有償アプリだが、試用期限に制限がないため、実質無償で利用できるのが売りだ。「Quick Eye」は480円(税込み)で、無償ソフトよりも対応ファイルが幅広いのが魅力といえる。

Windows 10の仮想デスクトップ機能を強化する「SylphyHorn」

「SylphyHorn」v3.1.0.0

 Windows 10には複数のデスクトップを切り替えられる“仮想デスクトップ”機能が備わっているが、

  • 何番目の仮想デスクトップへ切り替えたのかわかりにくい
  • 仮想デスクトップの切り替えをループ(最後から最初への巻き戻し)させることができない
  • アクティブウィンドウを隣の仮想デスクトップへ移動させるショートカットキーがない
  • それぞれの仮想デスクトップへ異なる壁紙を設定することができない
  • “ピン留め”(指定したウィンドウをすべての仮想デスクトップへ表示する)機能がショートカットキーで利用できない

などなど、機能的に不満なところも少なくない。「SylphyHorn」はそうした不満を解消するために開発されたタスクトレイ常駐型ソフトだ。インストールするだけでも仮想デスクトップの使い勝手がかなり向上するので、ぜひ試してみてほしい。

何番目の仮想デスクトップへ切り替えたのかを表示。それぞれの仮想デスクトップへ異なる壁紙を設定することも

ストアアプリでトラブルが発生したら?

 ストアアプリを使っていると、急に調子が悪くなったり、動かなくなることがあるかもしれない。従来のアプリであれば、再インストールなどで対処するところだが、ストアアプリならばもう少しスマートな方法がいくつか用意されている。

 まず、スタートメニューのアイコンやタイルを右クリックして[その他]-[アプリの設定]コマンドを実行する。すると「ストア」アプリが起動して、当該アプリの詳細情報画面に遷移する。

スタートメニューのアイコンやタイルを右クリックして[その他]-[アプリの設定]コマンドを実行

 この画面では、アプリのバージョンやデータサイズといった情報が閲覧可能。さらに下へスクロールすれば、アプリに関連するプロセスをすべて停止する[終了]ボタンや、アプリデータをクリアせずに回復を試みる[修復]ボタン、アプリをインストール時の状態へ巻き戻す[リセット]ボタンが利用できる。影響の少ない上のコマンドから順に試してみるとよいだろう。

[アプリの設定]画面。トラブルシューティングの際は、影響の少ない上のコマンドから順に試してみるとよい