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古き良き「Firefox」の後継「Pale Moon」の最新版v27.4.0が公開

動画共有サイトにおけるビデオ再生の問題を解決。脆弱性の修正も

「Pale Moon」v27.4.0

 Moonchild Productionsは12日、「Firefox」から派生したWebブラウザー「Pale Moon」の最新版v27.4.0を公開した。Windows/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在本ソフトの公式サイトからダウンロードできる。

 「Pale Moon」は、「Firefox」からフォーク(分岐)したオープンソースのWebブラウザー。“Gecko”から派生した独自のレイアウトエンジン“Goanna”を採用しており、古い「Firefox」拡張機能のサポートとユーザーインターフェイスの拡張性を維持している。

 今回のアップデートでは、JavaScriptでメディアストリームを扱うための“Media Source Extensions(MSE)”が全面的に書き直され、非同期化と仕様への準拠が図られた。これにより、“YouTube”“Twitch”“Vimeo”などの動画共有サイトにおけるビデオ再生の問題が解決されているという。ただし、新しい非同期MSEはWebM形式をサポートしていないので注意。WebM形式をMSEで利用したい場合は、設定画面で非同期MSEを無効化する必要がある。

 そのほかにも、“HSTS(HTTP Strict Transport Security)”や“HPKP(HTTP公開鍵ピンニング)のオプションが設定ダイアログに追加されるなどの改善が盛り込まれている。

“Media Source Extensions(MSE)”のコードが書き直され、非同期化と仕様への準拠が図られる
“HSTS”や“HPKP”のオプションが設定ダイアログに追加

 なお、本バージョンではセキュリティ関連の修正も含まれているので注意。“TLS 1.3”がサポートされたほか、ドメイン偽装に悪用される恐れのあるMacフォントの問題(CVE-2017-7763)や、攻撃への悪用につながる恐れのあるクラッシュ(CVE-2017-7751、CVE-2017-7757)といった脆弱性の修正が施されている。

ソフトウェア情報

「Pale Moon」
【著作権者】
Moonchild Productions
【対応OS】
Windows/Linux
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
27.4.0(17/07/12)