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Windows 10の「Google Chrome」でHDRビデオの再生がサポートされるように

通常は明るすぎて白飛びしたり、暗すぎて潰れてしまう部分まで自然かつ鮮やかに表現

“Audio/Video Updates in Chrome 63/64”

 Windows 10の「Google Chrome」でHDRビデオの再生がサポートされるようだ。Googleの開発者向けサイト“Google Developers”に12日付けで公開された記事“Audio/Video Updates in Chrome 63/64”で明らかにされている。

 “HDR(High Dynamic Range)”は、従来より幅広いダイナミックレンジ(映像の中で最も明るい部分と最も暗い部分の明暗の比)を記録・表現する技術。通常は明るすぎて白飛びしたり、暗すぎて潰れてしまう部分まで自然かつ鮮やかに表現することができる。

従来の“SDR”と新しい“HDR”の比較(同社記事より引用、以下同)

 「Windows 10 Fall Creators Update」(バージョン1709)は標準で“HDR”がサポートされており、ディスプレイとグラフィックスカードが対応していれば、「設定」アプリの[アプリ]-[ビデオの再生]セクションでHDRビデオのストリーミングを有効化できるようになる。

 「Google Chrome」ではもともと“VP9 Profile 2(色深度10ビット)”の再生をサポートしているが、加えて「Google Chrome 64」ではHDRデータをそのまま表せる“scRGB”カラープロファイルがサポートされる。そのため、Windows 10のHDR機能が有効であれば、「Google Chrome」でもHDRビデオを再生できるようになる。

 HDRビデオ再生に対応した「Google Chrome」環境で“YouTube”のHDR対応4K(Ultra HD)ビデオを閲覧すると、再生品質でHDRが有効になっているのを確認できるとのこと。CSSやキャンバス、画像、保護されたコンテンツでHDRを利用することはまだできないが、開発チームは実現を目指して取り組むとしている。

“YouTube”の再生品質設定

 そのほかにも、同記事では“Decoding Info API”やライセンスされたコンテンツのオフライン再生(Windows/Mac)についても解説されている。また、メディアのプリロード設定や、サポートされていない再生速度の扱い、音声トラックのないビデオのバックグラウンド再生ではいくつか変更が加えられているとのことなので注意したい。