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「LibreOffice 6.0」が公開 ~多数の改善を盛り込んだメジャーバージョンアップ

2018年第1四半期にはAndroid向けのビューワーアプリも提供

「LibreOffice」v6.0.0.3

 The Document Foundationは1月31日(中央ヨーロッパ時間)、オープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice」の最新版「LibreOffice 6.0」を公開した。今回のメジャーリリースでは、コアエンジンと「Writer」「Calc」「Impress」「Draw」といった各モジュールに多くの重要な改善が加えられたほか、「Microsoft Office」ドキュメントとの互換性向上、セキュリティの強化などが図られている。

 「LibreOffice」は、クロスプラットフォーム対応のオープンソースのオフィス統合環境。初回リリースから、今年で7周年を迎える。ワープロソフト「Writer」、表計算ソフト「Calc」、プレゼンテーションソフト「Impress」、図形描画ツール「Draw」、数式エディター「Math」、データベースソフト「Base」から成り、Windows/Mac/Linuxに対応するクライアントアプリに加え、サーバーに設置して運用する「LibreOffice Online」が利用可能。2018年第1四半期にはAndroid向けのビューワーアプリも提供される予定だ。

 「LibreOffice 6.0」では、実験的な機能として提供されている“Notebookbar”ユーザーインターフェイスが拡張され、“グループバー”“タブコンパクト”といったスタイルが利用できるようになった。

“グループバー”
“タブコンパクト”

 また、ツールバーの[カスタマイズ]ダイアログも再設計されており、よりモダンで直感的なデザインとなっている。[特殊文字]ダイアログも見直され、最近利用した文字やお気に入りの文字を登録する機能とともに検索フィールドが追加された。

[カスタマイズ]ダイアログ
[特殊文字]ダイアログ

 また、「Microsoft Office」との相互運用性も強化されており、“SmartArt”のインポート、“ActiveX”コントロールのインポート・エクスポート、テキストドキュメントやスプレッドシートの埋め込みなどがサポートされた。「Writer」ドキュメントをEPUB形式へエクスポートする機能や、DTPソフト「QuarkXPress」からファイルをインポートするためのフィルターも追加されている。

 各モジュールにおける変更点は多岐にわたり、すべてを紹介することは難しい。しかし、なかでも「Writer」にフォームを設計するためのメニューが追加された点や、「Calc」で「ODF 1.2」に準拠した“SEARCHB”、“FINDB”および“REPLACEB”関数が利用できるようになった点、「Impress」で既定のスライドサイズが16:9となり、テンプレートのアップデートが行われた点は特筆されるべきだろう。ヘルプシステムやユーザー辞書も改善され、よりユーザーフレンドリーになった。

 そのほかにも、「OpenPGP」ベースの暗号化が実験的にサポートされ、サポートするすべてのデスクトップOSでODFドキュメントへの署名が行えるようになっているという。

 なお、Windows版の対応OSはWindows 7以降となっているので注意。Windows XP/Vistaはサポートされていない。Mac版はOS X Mavericks 10.9以降で利用可能だ。

ソフトウェア情報

「LibreOffice(最新版)」
【著作権者】
LibreOffice contributors
【対応OS】
Windows 7/8/Server 2012/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
6.0.0.3(18/01/31)