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フリーの音声編集ツール「Audacity」v2.3.0が公開 ~パンチイン録音など機能を大幅強化
旧来の“Chains”機能を強化した“Macros”機能ではほとんどのコマンドを利用可能に
2018年10月3日 06:00
クロスプラットフォーム対応の定番音声編集ツール「Audacity」v2.3.0が、9月29日に公開された。今回のアップデートでは、パンチイン録音が可能になったほか、新たに[Tools]メニューが追加されるなど大きな機能強化が施されている。
演奏ミスなどで録り直したい部分をすばやく修正するために使われるパンチイン録音は、[Transport]-[Recording]メニューにある[Punch and Roll Recording]コマンド([Shift]+[D]キー)で利用可能。[Punch and Roll Recording]コマンドを実行すると波形上のクリックで指定した位置の数秒前から元の録音の再生が始まり(プレロール)、指定した位置に到達すると自動で録音状態になる。設定ダイアログの[録音]画面にある[Punch and Roll Recording]領域でプレロールの秒数やクロスフェードの速度を設定可能。
新たに追加された[Tools]メニューからは、旧来の“Chains”機能から置き換えられた“Macros”機能が利用可能。“Macros”機能ではメニューバーにあるほとんどの機能をGUIで利用でき、簡単にパラメーターを変更することが可能。ほかにも、[Tools]メニューからは、トラック表示部分のみなどウィンドウのパーツごとにスクリーンショットを撮影する機能や、ベンチマーク機能などが利用できる。
さらに、速度を変更して再生できる“Play-at-speed”機能が強化され、スライドバーを調節すると、リアルタイムで再生速度に反映するようになった。また、プロジェクトを基になる音声データのコピーとともに保存する[Save Lossless Copy of Project]コマンドや、音声データをOgg Vorbis形式で圧縮したコピーとともに保存する[Save Compressed Copy of Project]コマンドも追加された。
そのほか、トラックを折りたたんだ際に波形の上部のみを表示するオプションが追加されるなどの変更が施されている。
「Audacity」は、Windows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在公式サイトからダウンロード可能。Windows版はWindows Vista/7/8/10に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「Audacity」
- 【著作権者】
- Audacity Team
- 【対応OS】
- Windows Vista/7/8/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 2.3.0(18/09/29)