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「Atom 1.32」が正式公開 ~構文解析システム「tree-sitter」をついにデフォルト有効化

メインプロセスとレンダラープロセスでそれぞれ約45MBのメモリ消費量削減

「Atom」v1.32.0

 米GitHubは10月23日(現地時間)、テキストエディター「Atom 1.32」を正式公開した。「Electron」ベースのクロスプラットフォームアプリで、現在本ソフトの公式サイトからWindows/Mac/Linux向けが無償でダウンロードできる。

 「Atom 1.32」では、新しい構文解析システム「tree-sitter」がついにデフォルトで有効化された。「tree-sitter」はコードの入力に応じて逐次的に構文を解析し、強調表示とコードの折り畳みを行うライブラリで、現在Bash、C、C++、ERB、EJS、Go、HTML、JavaScript、Python、Ruby、TypeScriptの11言語で利用可能。“Select Larger Syntax Node”コマンドと“Select Smaller Syntax Node”コマンドを利用すれば、現在のコードブロックの外側や内側のコードブロックを選択することもできる。

 さらに、「Atom」のメインプロセスとレンダラープロセスでそれぞれ約45MBほどメモリ消費量が削減された。「electron-link」と呼ばれるツールを使ってあらかじめビルドサーバーで「V8」のスタートアップスナップショットを作成しておき、「Atom」の起動時にそれを読み込むようにするなどのトリックで、「Atom」のメモリフットプリントが大幅に削減されたという。

 なお、次期バージョンのベータ版「Atom 1.33」のリリースも同日付けでアナウンスされている。「Atom 1.33」では「tree-sitter」で「Rust」言語がサポートされる。「GitHub」パッケージの強化やソフトラッピングの改善、スニペットを無効にする機能の導入が行われている。

ソフトウェア情報

「Atom」安定版
【著作権者】
GitHub Inc.
【対応OS】
Windows/Mac/Linux
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.32.0(18/10/23)