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「ペイント」はいまだ健在 ~「May 2019 Update」ではキーボードだけで操作可能に

スクリーンリーダーとの対話も改善

「Windows 10 May 2019 Update」でアクセシビリティが強化された「ペイント」アプリ

 米Microsoftは5月14日(現地時間)、「ペイント」アプリ(Microsoft Paint、MSPaint)の改善を発表した。「Windows 10 May 2019 Update」ではアクセシビリティが強化されているという。

 「ペイント」アプリはマウスやマルチタッチ対応のタブレットを利用した入力に完全対応している。一方で、キーボード入力はサポートされておらず、マウスもタッチパネルもない環境では利用するのが困難だった。

 「Windows 10 May 2019 Update」の「ペイント」アプリではこの弱点が克服され、キーボード入力だけでも絵を描けるようになった。たとえば、カーソルの移動では矢印キーが利用可能。スペースキーを押すと選択中の描画ツールがアクティブになり、[Ctrl]キーが押されている間はキャンバスのスクロールが行われる。幾何学的な模様を描くなら、マウスを利用するよりも便利だ。

カーソルの移動では矢印キーが利用可能。スペースキーや[Ctrl]キーを併用して描画ツールのアクティブ化やキャンバスのスクロールを行う

 また、[四角形選択]ツールもキーボードで利用可能で、スペースキーを押しながら矢印キーを操作すると、キャンバスを矩形選択できる。この状態で矢印キーを押せば、選択範囲を移動させることが可能。

矩形選択も可能

 さらに、矩形選択を行った状態で[Tab]キーを押すと辺や頂点へ順番にフォーカスが移り、矢印キーで伸縮が行える([Shift]+[Tab]キーでフォーカスの移動順を反転)。

[Tab]キーで選択範囲の辺や頂点をフォーカス移動

 移動・伸縮操作の確定は[Ctrl]+スペースキー、キャンセルは[Esc]キーで行える。

移動・伸縮操作の確定は[Ctrl]キーとスペースキー、キャンセルは[Esc]キー

 同様に、吹き出しツールなどもキーボードのみで操作できる。加えて、「Windows ナレーター」をはじめとするスクリーンリーダーとの対話方法も改善されているという。

吹き出しツールなどもキーボードのみで操作できる