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「Windows To Go」は終了へ ~「May 2019 Update」で削除・置き換え予定の機能が発表
古いWEP/TKIP暗号化を利用したWi-Fi接続には警告
2019年5月24日 06:45
米Microsoftは5月23日(現地時間)、「Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)」以降、削除または新機能での置き換えが予定されている機能を発表した。
「May 2019 Update」以降、削除される機能
以下の機能は、「May 2019 Update」で削除されたか、将来バージョンで削除される予定。利用している場合は、代替アプリへの移行を検討すべきだ。
“XDDM”ベースのリモートディスプレイドライバー
“XDDM(Windows 2000 Display Driver Model)”はシングルタスク前提の古いディスプレイドライバーモデルで、Windows Vista以降ではマルチスレッド対応と安定性の向上を図った“WDDM(Windows Display Driver Model)”が主流となり、Windows 8以降は“WDDM”のみを利用するようになっている。
リモートデスクトップで“XDDM”を用いるケースが残されていたようだがが、それも「May 2019 Update」以降のリリースでは削除される予定。
デスクトップ向け「メッセージング」アプリのメッセージ同期機能
デスクトップ向けに提供されている「Microsoft メッセージング」アプリは、Windows Mobileで受信したSMSテキストメッセージを同期して、そのコピーをデスクトップに保存する機能を備えているが、この機能はすべてのデバイスから削除された。
AndroidスマートフォンとSMS/MMSを同期できる「スマホ同期」アプリに期待したい。
すでに開発されていない機能
以下の機能は、もはやアクティブに開発されていない。すぐに利用できなくなることはないが、さらなる機能強化や改善は期待できない。できるだけ早めに代替機能への移行した方がよいだろう。
タスクバー設定のローミング
タスクバーのカスタムレイアウトを同期する機能はもはや開発されておらず、将来バージョンで削除される予定。
WEPおよびTKIPによるWi-Fi接続
「May 2019 Update」では、WEP/TKIPで保護されたWi-Fiネットワークへ接続すると、警告メッセージが表示される。
WEP/TKIPは無線LANの暗号化方式の1つだが、すでに古く安全とは言えない。まだ利用している場合は、WPA2/WPA3といった後継技術へ切り替えるべきだ。
Windows To Go
「Windows To Go」はWindows 8以降に搭載されているエンタープライズ向けの機能で、USBメモリなどからWindowsを起動できるようにする、いわば“Windowsを持ち運べるようにする”ものだ。
しかし、「Windows To Go」は機能アップデートをサポートしておらず、最新の状態を保つのが困難だ。また、認定を受けた特殊なUSBメモリを必要とするが、それをサポートするOEMも減っている。そのため、開発の中止が決定された。
「Print 3D」アプリ
「Print 3D」(「ペイント 3D」ではない)は3Dモデルのプリントを行うアプリだが、今後は「3D Builder」アプリの利用が推奨される。インストールされていない場合は、“Microsoft Store”から入手する必要がある。