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Microsoft、「Visual Studio」の「Unity」解析ツールをオープンソースに

“GitHub”で問題点の指摘や改善の提案を受け入れ

Microsoft、「Visual Studio」の「Unity」解析ツールをオープンソースに

 米Microsoftは2月11日(現地時間)、Windows/Mac版「Visual Studio 2019」の「Visual Studio Tools for Unity」に組み込まれている解析ツールをオープンソース化したと発表した。ソースコードは現在、“GitHub”のプロジェクトページから入手可能。ライセンスは“MIT License”。

 「Visual Studio」のC#開発機能はコンパイラインフラストラクチャー「Roslyn」で構築されており、単にコンパイル処理を行うだけでなく、シンタックスハイライトや入力補完、リファクタリングなどに役立つコードの解析情報を提供している。この情報は「Visual Studio」本体からだけではなく、サードパーティー製ツールからも活用可能。「Visual Studio Tools for Unity」の開発ツールでも利用されている。

 たとえば「Unity」ではオブジェクトのタグを比較する処理がよくあらわれるが、実は“==”で比べる一般的な方法よりも、「Unity」向けに最適化された“CompareTag()”メソッドを利用する方がよい。「Unity」の解析ツールはこれを指摘して、より効率的なコードを提案する。

オブジェクトタグの比較に“==”ではなく“CompareTag()”メソッドを提案

 また、「Roslyn」のデフォルトで指定されているコード最適化のなかには、一般的なC#コードでは問題にならないが、「Unity」では特有の問題を引き起こすことものがある。「Unity」の解析ツールには、これを抑制する仕組みも組み込まれている。

 同社はこの「Visual Studio Tools for Unity」の解析ツールを今後も強化していく考え。もし問題点を指摘したり、改善を提案したい場合は、“GitHub”にプルリクエストを提出してほしいとしている。