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「Unicode 14.0」のリリースは6カ月延期 ~新型コロナウイルスの影響がボランティアを直撃

来年9月発表、「Emoji 14.0」の新しい絵文字がスマホで利用できるようになるのは2022年頃

「Unicode 14.0」のリリースは6カ月延期

 Unicode Consortiumは4月8日(米国時間)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が拡大していることを鑑み、「Unicode 14.0」のリリースを6カ月延期すると発表した。当初「Unicode 14.0」は来年3月にリリースされるはずだったが、その年の9月に持ち越されることになる。

 同コンソーシアムの運営はボランティアの協力に大きく依存しており、現在の状況下ではこれまで通りのリリーススケジュールを守るのが難しかったという。ただし、主要なUnicodeプロジェクトのうち、「ICU」(International Components for Unicode:Unicodeを扱うためのオープンソースライブラリ)と「CLDR」(Unicode Common Locale Data Repository:共通ロケールデータリポジトリ)の2つは春・秋の6カ月サイクルリリースが守られるとのこと。これらのプロジェクトはもともとバーチャル会議で運営されており、機能が細分化されていることもあって影響を受けにくいという。「CLDR Message Formatting」などのサブプロジェクトも、ほぼ影響なくリリースされるようだ。

 なお、「Unicode 14.0」の延期に伴い、「Emoji 14.0」へ追加する絵文字の提案受け付けも延長されるとのこと(2020年6月15日から2020年9月1日まで)。「Emoji 14.0」に組み込まれた新しい絵文字は、2022年頃にスマートフォンなどで利用できるようになる。それまでの間に「Emoji 13.1」のリリースが計画されているが、これは既存の文字の組み合わせ(たとえば、猫の絵文字と黒との組み合わせで“黒猫”など)で実現できるため、「Unicode 14.0」延期の影響を受けずにリリースできる見込みだ。