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シンタックスハイライトを最大で3倍高速化 ~「Visual Studio Code」の2020年4月更新
“GitHub”のプルリクエスト拡張機能ではイシューの管理も可能に
2020年5月12日 12:50
米Microsoftは5月8日(現地時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の2020年4月アップデート(v1.45)を正式リリースした。本バージョンの目玉は、シンタックスハイライト(構文の強調表示)が高速化されたことだ。
「Visual Studio Code」のシンタックスハイライトは「TextMate」形式の文法で定義されており、「VS Code Oniguruma」インタープリターで解釈・実行する仕組みになっているが、従来はデスクトップ版(Web Assemblyバイナリ)とWeb版(ネイティブ「node」モジュール)で正規表現を評価するライブラリが分かれていた。
本バージョンではこれを改善するため、「TextMate」インタープリターで利用することを前提に最適化された専用のWeb Assemblyバインディングを採用。内部のループ処理におけるメモリ割り当てを削減するとともに、正規表現ライブラリ「Oniguruma」に数カ月前導入された新しいAPIを採用することで、以前のアプローチよりも最大で3倍の高速化を実現したという。
また、セマンティックテーマ(変数やクラス名など、シンボルをその意味に従って色分けすること)のルールをユーザー設定でカスタマイズできるようになった。TypeScriptおよびJavaScriptですでに利用可能で、Java/C++も試験的にサポートされている。ビルトインテーマではデフォルトで有効となっており、テーマの拡張機能でも対応が可能だ。
そのほかにもアクセシビリティの強化、マウスホイールによるタブの切り替え(オプション)、新しいJavascriptデバッガーのプレビューなどが導入された。リモート開発では「WSL 2」が新たにサポートされている。また、“GitHub”との連携も強化。「GitHub Pull Requests」アドオンはプルリクエストだけでなくイシュー(Issue)も扱えるようになり、名前も「GitHub Pull Requests and Issues」に改められている。プレビュー版では“GitHub”のイシューを用いたノートブック拡張機能「GitHub Issue Notebooks」もテストされている。
「Visual Studio Code」は、Windows/macOS/Linuxで動作する高機能なコードエディター。JavaScript、TypeScript、Node.jsを組み込みでサポートし、強力なコーディング支援・デバッグ・統合ターミナル機能を提供するほか、言語サーバー対応の拡張機能を追加することで、幅広いプログラミング言語に対応できるのが特徴。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。すでに利用している場合は、自動更新機能を用いてアップデートすることも可能。
ソフトウェア情報
- 「Visual Studio Code」Windows向け安定版
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.45(20/05/08)