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「May 2020 Update」へ更新すると「OneDrive」のファイルオンデマンドが機能しなくなる不具合
レガシーなファイルシステムフィルタードライバーを利用する古い環境で発生
2020年7月6日 00:00
米Microsoftは7月3日(現地時間)、「Windows 10 May 2020 Update(バージョン2004)」へアップグレードした一部のデバイスで、「OneDrive」の“ファイル オンデマンド”が機能しない問題が発生していることを明らかにした。同社は現在解決にむけて取り組んでおり、今後のリリースで修正プログラムを提供するとしている。
“ファイル オンデマンド(Files On-Demand)”は、クラウドにあるファイルを“必要に応じて”ダウンロードする「OneDrive」の機能。クラウドのファイルをすべてローカルで保持しているとストレージを圧迫してしまうが、同期するフォルダーを絞るといざ同期されていないファイルを使う場合に不便だ。その点“ファイル オンデマンド”ならば、あたかもクラウドファイルがローカルに同期されているように見せながら、実際はアクセスがあってはじめてファイルの実体をバックグラウンドで自動ダウンロードする仕組みになっており、ストレージの節約と利便性を両立できる。
同社によると、一部の古いデバイスやレガシーなファイルシステムフィルタードライバーを利用するアプリがインストールされた環境を「May 2020 Update」にアップグレードすると、「OneDrive」に接続できなくなる。新たに“ファイル オンデマンド”のダウンロードが行えなくなったり、以前に同期・ダウンロードしたファイルを開けなくなる可能性があるという。
OS標準のトラブルシューティングツールを利用した自動の回避策は、以下の通り。
- OSの検索ボックスで“トラブルシューティング”と入力
- [トラブルシューティングの設定]を選択して、「設定」アプリの[更新とセキュリティ]-[トラブルシューティング]セクションに移動
- [トラブルシューティング]セクションの[履歴の表示]リンクを選択
- 推奨のトラブルシューティングツールとして“ファイル オンデマンド”の問題解決がリストアップされているので、それを実行する(問題の影響を受けない環境には表示されない)
- ツールが正常に完了した場合は、日付けとともに成功メッセージが表示される。そうでない場合は失敗メッセージが表示される
- トラブルシューティングツールを実行してからデバイスを再起動していない場合は、以下の緩和策を実行する前に再起動を行う
- タスクトレイの「OneDrive」アイコンを右クリック(タッチ操作の場合は長押し)して[設定]メニューを選び、ダイアログへアクセスする
- 「OneDrive」ダイアログを[設定]タブに切り替え、[容量を節約し、ファイルを使用するときにダウンロード]オプションが有効になっていることを確認し、[OK]ボタンを押してダイアログを閉じる
- アプリ内で複数の「OneDrive」アカウントを使用している場合、または個人用の「OneDrive」と「OneDrive for Business」の両方を使用している場合は、各アカウントで手順5と6を繰り返す。
- 「OneDrive」アプリが再接続され、期待通りに実行することを確認する
また、レジストリキーを手動で書き換える方法もサポートページで案内されている。複数のPCを管理している場合など、回避策の適用を自動化したい場合は参考にしてほしい。