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「Edge」のタスク切り替え強化策に第2弾 ~Dev版「Windows 10」Build 20175が公開

AMD環境の更新トラブルと旧ビルドの有効期限に注意

Microsoft、「Windows 10 Insider Preview」Build 20175を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに公開

 米Microsoftは7月22日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 20175を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに参加するユーザーに対して公開した。現在、“Windows Update”を介してアップデート可能。

 “Windows Insider Program”の“Dev”チャネルは、アクティブな開発ブランチから最新のビルドが直接提供される。新機能が積極的にテストされる場になっており、トラブルにあった場合に自分で解決できるだけの力は求められるものの、初期機能に積極的なフィードバックを行いたいユーザーにお勧めだ。ただし、機能によっては段階的に解放されるため、すぐには利用できないこともある。また、“Dev”チャネルに追加された機能はあくまでも試験的なもので、製品版に導入されるとは限らない。

 Build 20175では以前のビルドで導入された[Alt]+[Tab]キーの改善に続き、Webブラウジングの効率化を狙った新機能が導入された。

 「Edge」をタスクバーにピン留めすると、タスクボタンのマウスオーバーでウィンドウのサムネイルを表示できる。タスク切り替えの際にウィンドウの内容をチェックできて便利だ。最新のプレビュービルドでは、これに似た機能がピン留めしたWebサイトでも利用できるようになる。たとえば“窓の杜”(forest.watch.impress.co.jp)をタスクバーへピン留めしておくと、タスクボタンをマウスオーバーするだけで「Edge」で閲覧中の“窓の杜”の記事(タブ)をライブサムネイルで一覧できる。よく利用するWebサイトをタスクバーへ登録しておけば、すばやくアクセスできて便利だろう。

Webサイトをタスクバーへピン留めして、「Edge」のマルチタスク切り替えを便利に

 なお、この機能を利用するには「Microsoft Edge Insider」Build 85.0.561.0以降(“Canary”または“Dev”チャネル)が必要。

 また、「PowerShell」に新しいコマンドレット“Reset-AppxPackage”が追加された。「電卓」アプリの場合、以下の「PowerShell」コマンドでアプリを簡単にリセットできるようになる。

Get-AppxPackage *calculator* | Reset-AppxPackage

 不調なUWPアプリをリセットするコマンドはすでに「設定」アプリに用意されているが、コマンドラインに慣れたユーザーや、処理を自動化したい管理者にとっては有用だ。また、[リセット]ボタンが用意されていない一部のシステムコンポーネント([スタート]画面など)でも利用できるのもメリットと言える。

「設定」アプリに用意されているUWPアプリのリセット機能。将来版では「PowerShell」でも実行可能に

 そのほかにも、“Surface Pro X”に目線の調整機能(Eye Contact)が搭載された。同機に搭載されているCPU“Microsoft SQ1”の人工知能(AI)機能を活用して、ビデオ通話の際にユーザーがカメラの方を向いているように見えるよう、映像を自動で調整してくれる。また、スクリーンショットツール「切り取り&スケッチ」や付箋アプリ「Microsoft Sticky Notes」のアイコンも新しくなっている。

“Surface Pro X”に目線の調整機能

 なお、本ビルドはAMD CPUを搭載した環境にアップデートが配信されないトラブルを抱えている。同社が案内する回避策を実施する必要があるので注意したい。また、Build 20161以下のプレビュービルドは7月31日に有効期限を迎える。なるべく早くBuild 20170へ更新することをお勧めする。