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Microsoft Officeとの互換性も向上した「LibreOffice 7.0」が正式版に ~Skia/Vulkanにも対応

クロスプラットフォームで動作するオープンソースのオフィス統合環境

The Document Foundation、「LibreOffice 7.0」を公開

 The Document Foundation(TDF)は8月5日(中央ヨーロッパ時間)、「LibreOffice 7.0」を公開した。“OpenDocument Format(ODF)1.3”のサポートをはじめとする新機能が盛り込まれたメジャーアップデートとなる。

 「LibreOffice」には新機能を積極的に盛り込んだ最新(Fresh)版と、機能改善に注力した安定(Still)版の2バージョンが存在するが、今回リリースされた「LibreOffice 7.0」は前者に当たる。パワーユーザーやテクノロジー愛好者、組織への導入をテストしているユーザーは「LibreOffice 7.0」を試していただきたい。保守的な運用を行いたい場合は、「LibreOffice 6.4」の利用がおすすめだ。最新バージョンは先月初めにリリースされたv6.4.5

 「LibreOffice 7.0」では、新しいドキュメントフォーマット“ODF 1.3”がサポートされた。“ODF”とはオフィスアプリ向けに策定されたXMLベースのオープンなフォーマット(.odt、.odsなど)で、特定のベンダーに依存しない。最新版の“ODF 1.3”ではセキュリティの改善やあいまいであった仕様部分の明確化などが行われている。「OpenPGP」ベースの暗号化が施されたデジタル署名や変更履歴の追跡などが標準対応となったのも大きな変更点だ。

 また、「Microsoft Office」のファイル形式(.docx、.xlsx、.pptx)との互換性向上にも力が注がれている。たとえば、DOCXファイルは古い「Office 2007」互換モードではなく、「Office 2013」以降のネイティブモードで保存されるようになった。XLSXファイルではチェックボックスの書き出しや31文字以上の名前を持つシートへ対応するとともに、シェイプを含んだXLSXを開く際のエラーが解決されている。PPTXのインポート・エクスポートフィルターも改善された。

 グラフィックス関連では、グラフィックスエンジン「Skia」がAMDのスポンサーシップにより実装され、Windows版でデフォルト有効化された。グラフィックスAPI「Vulkan」によるGPUアクセラレーションの恩恵を受けることもできる。

 そのほかの改善として、以下が挙げられている。

「LibreOffice」全体の改善

  • 新しいアイコンテーマ“Sukapura”がMac版でデフォルトに
  • 新しい図形ギャラリー:矢印、ダイアグラム、アイコンなど
  • オブジェクトにグロー効果とソフトエッジ効果
  • ヘルプは「Internet Explorer 11」非対応に
  • Windows版のインストーラーに新しいアイコンとバナー
  • マクロ:「CPython 2.7」ビルドのサポートが削除され、スクリプトは常に「CPython 3」で実行されるように
  • macOS 10.10/10.11のサポートは廃止

ワープロアプリ「Writer」

  • コンテキストメニューの拡充でナビゲーターが使いやすく
  • 半透明のテキストをサポート
  • ブックマークをテキスト上にインライン表示
  • 位置を揃えた番号付き箇条書き
  • オートコレクトで引用符とアポストロフィーの取り扱いを改善
  • アクセシビリティの改善
ワープロアプリ「Writer」

表計算ソフト「Calc」

  • 再計算されない乱数を生成する関数“RAND.NV()”と“RANDBETWEEN.NV()”
  • オートSUMにキーボードショートカットを追加([Alt]+[=]キー)
  • パフォーマンスの改善
表計算ソフト「Calc」

プレゼンソフト「Impress」とドローソフト「Draw」

  • 多くの「Impress」テンプレートを、4:3から16:9に更新
  • 半透明のテキストをサポート
  • 下付き文字のデフォルト位置が8%に戻される
  • 508cm以上のPDFが生成可能に
  • パフォーマンスの改善
プレゼンソフト「Impress」

 「LibreOffice」は、クロスプラットフォームで動作するオープンソースのオフィス統合環境。Windows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在“libreoffice.org”から無償でダウンロードできる。Windows版はWindows 7/8/10およびWindows Server 2012をサポートしており、窓の杜ライブラリからもダウンロード可能。

ソフトウェア情報

「LibreOffice」v7.0系統
【著作権者】
LibreOffice contributors
【対応OS】
Windows 7/8/10およびWindows Server 2012
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
7.0(20/08/05)