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「Apache OpenOffice 4.1.8」が公開 ~前バージョンから1年以上経過、今年初めての更新

リンクからそのまま実行ファイルを起動できてしまう脆弱性を修正

「Apache OpenOffice」v4.1.8

 The Apache Software Foundationは11月10日(米国時間)、オープンソースのオフィス統合環境「Apache OpenOffice」の最新版v4.1.8を公開した。v4.1.7のリリースから1年以上経過しており、今年初めてのアップデートとなっている。

 本バージョンは、不具合の修正にフォーカスしたメンテナンスアップデート。「OpenOffice SDK」が「Java 8」でビルドできるようになったほか、辞書ファイルが更新された。

 脆弱性の修正は1件で、ドキュメントに埋め込まれた実行ファイルへのハイパーリンクが無制限にトリガーできてしまう脆弱性(CVE-2020-13958)が修正された。細工された文書を扱う際に任意のコードが実行される可能性があるため、最新版ではドキュメントイベントハンドラーから内部プロトコルが呼び出されないように改善された。[Ctrl]キーを押しながらハイパーリンクをクリックすれば、リンクされたファイルを実行することは可能だ。

[Ctrl]キーを押しながらハイパーリンクをクリックすれば、リンクされたファイルを実行することは可能

 「Apache OpenOffice」は、Windows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在The Apache Software FoundationのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows XP/Vista//7/8/8.1/10およびWindows Server 2003/2012に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。

 同じ「OpenOffice.org」から派生した「LibreOffice」が順調にバージョンアップを重ねる一方で、「OpenOffice」はリソース不足のため開発が滞り気味だ。今年5月には“より大きなアップデート”のために貢献を呼び掛けていたが、その反応は芳しくない。先月には「LibreOffice」側からユーザーの移行を促す公開書簡が発表されたが、それに対する返答もないようだ。

ソフトウェア情報

「Apache OpenOffice」Windows版
【著作権者】
The Apache Software Foundation
【対応OS】
Windows XP/Server 2003/Vista/7/8/Server 2012/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
4.1.8(20/11/10)