やじうまの杜
「OpenOffice」はApple Siliconデバイスで動かない ~「LibreOffice」が乗り換えをアピール
Apple M1ネイティブの「LibreOffice」も開発中
2020年12月15日 06:55
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
再三にわたり「Apache OpenOffice」からの移行を訴える「LibreOffice」の開発チームですが、「OpenOffice」ブランドのパワーは侮りがたいようで、「LibreOffice」ではなくあえて「OpenOffice」を選ぶ人はいまだ少なくありません。しかし、この問題は少なくともMacで「OpenOffice」を使うユーザーにとっては致命的になっていくのかも――。
「LibreOffice」の開発チームによると、「macOS Big Sur」環境では「OpenOffice」でOOXMLドキュメント(DOCXやXLSX形式)を開く際にエラーが発生するとのこと。“OpenOffice”が予期しない理由で終了しました”というダイアログがでて、アプリケーションがクラッシュしてしまうそうです。
編集部でも検証端末(MacBook Air/M1、2020)を用意できたので試してみたのですが、まず“開発元を検証できないため開けません”というエラーが出て起動できませんでした。
これは[システム設定]-[セキュリティとプライバシー]画面でブロックを無視して開くことで回避できるのですが――
DOCXファイルを開くと、指摘の通りアプリケーションがクラッシュしてしまいました。
この問題は「LibreOffice」では知られており、すでに解決されているので、問題なく開くことができます(「LibreOffice 7.0」)。
そもそも「LibreOffice」では“開発元を検証できない”というエラーは出てこないので、[セキュリティとプライバシー]画面を開いてごにょごにょする必要はありません。現時点では「Rosetta 2」によるトランスレーションで動作しているものの、Collabora Productivity社の協力により、AppleのM1ベースのMacに最適化された「LibreOffice」も開発中とのことです。
「OpenOffice」ではM1デバイスでのネイティブ動作は当分望めそうもないので、「LibreOffice」への移行が加速するのではないでしょうか。筆者は“Surface Pro X”ユーザーなので、できればArm版「Windows 10」にもネイティブ対応してほしいなと思います。