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「タスク マネージャー」に新機能“エコモード”、Edgeのプロセス分類も ~プレビュー版Windows 10でテスト開始

日本語環境には50音レイアウトのタッチキーボード

Microsoft、「Windows 10 Insider Preview」Build 21364を“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルで公開

 米Microsoftは4月21日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 21364(CO_RELEASE)を公開した。“Windows Insider Program”の“Dev”チャネルに参加しているのであれば、“Windows Update”を介してアップデートできる。

 Build 21364では、「Windows Subsystem for Linux 2」(WSL 2)を使ってLinuxのGUIアプリケーションを直接Windows上で実行する機能「WSLg」が初期プレビューとして利用できるようになった。WSLがすでにインストールされている場合は、“wsl --update”でWSLをアップデートするだけでGUIのLinuxアプリを利用可能。WSLが無効な場合は、“wsl --install”でWSLをセットアップする際に自動で「WSLg」が自動でインストールされる。

 また、「タスク マネージャー」にいくつかの改善が導入された。

 1つ目は、「Microsoft Edge」のプロセスを分類する機能だ。「Edge」には、1つのプロセスがセキュリティ攻撃を受けたり、不具合でクラッシュしても、他のプロセスへ影響が及ばないようにする“サンドボックス”機構が設けられており、ブラウザー本体やタブ、拡張機能などのプロセスが複数に分割されている。従来の「タスク マネージャー」ではこれらが単にツリー表示されるだけだったが、「Edge」の開発チームと協力して改善された「タスク マネージャー」ではプロセスの種類ごとに専用のアイコンや簡単な説明が付与されており、そのプロセスがどんな役割を担っているのか、どの機能がリソースを過度に消費しているのかが一目でわかるようになっている。

現行の「タスク マネージャー」
プレビュー版Windows 10の「タスク マネージャー」。「Edge」のプロセスが分類されている

 なお、この機能はWindows 10 Build 21364に加え、Devチャネルの「Edge」v91.0.852.0が必要。

 2つ目は、プロセスが利用できるリソース消費を制限する実験的機能“エコモード”だ。プロセスの右クリックから利用可能で、CPUやメモリを大量に消費しているプロセスに設定すれば、リソースを他に振り分けてシステム全体のパフォーマンスを向上させることができる。また、ステータス欄にどのプロセスが“エコモード”になっているのかが表示されるので、どのプロセスがエコモードになっているのかを特定するのにも役立つ。

プロセスが利用できるリソース消費を制限する実験的機能“エコモード”

 これら2つの機能は、パフォーマンスや信頼性に影響を及ぼす問題を早期に特定するため、一部のテスターから順次展開されるとのこと。

 そのほかにも、日本語環境に50音レイアウトのタッチキーボードが追加された。タッチキーボード左上の歯車アイコンをクリックし、[キーボード レイアウト]―[50音]を選択すると利用できる。日本語関連機能の不具合は日本語ユーザーがフィードバックしなければなかなか改善されないため、発見した場合は「フィードバック Hub」([Windows]+[F]キー)で報告してほしい。

日本語環境には50音レイアウトのタッチキーボード

 “Windows Insider Program”の“Dev”チャネルは、アクティブな開発ブランチで試験実装された新機能が提供されている。トラブルにあった場合に自分で解決できるだけの力は求められるものの、初期機能に積極的なフィードバックを行いたいユーザーにお勧めだ。ただし、機能によっては段階的に解放されるため、すぐには利用できないこともある。また、“Dev”チャネルに追加された機能はあくまでも試験的なもので、製品版に導入されるとは限らないので注意したい。