ニュース
「Windows Terminal Preview 1.9」はWindows既定のターミナルエミュレーターとして動作可能 ~「Quake」モードも追加
「Windows Terminal 1.8」は正式版に
2021年5月26日 07:30
米Microsoftは5月25日(現地時間)、「Windows Terminal 1.8」を正式リリースした。[Shift]キー+クリックで新規プロファイルをウィンドウで開く機能なとが利用できる。また、次期バージョン「Windows Terminal Preview 1.9」のプレビューリリースも発表されている。
次期バージョン「Windows Terminal Preview 1.9」では、「Windows Terminal」をWindows既定のターミナルエミュレーターとして設定する機能を追加。「コマンド プロンプト」のプロパティダイアログで、既定のターミナルアプリを「Windows コンソール ホスト」(conhost.exe)から「Windows Terminal Preview」(wt.exe)へ切り替えられる(Devチャネルの「Windows Insider Program」ビルドで利用可能とのこと。編集部未確認)。この設定は「Windows Terminal Preview」側にも設けられている。
さらに、ホットキーですばやく「Windows Terminal」にアクセスできる「Quake」モードが追加された。FPSゲームの名作「Quake」には、ホットキーでコマンド入力画面を呼び出す機能が備わっており、これが便利だとして一部のターミナルアプリに採用されているが、「Windows Terminal」もこれにならった格好だ。
「Windows Terminal」の場合、グローバルショートカットキーで「Windows Terminal」の新規インスタンスを開く「globalSummon」アクションをベースに、デスクトップ画面上部にドロップダウン表示する動きが再現されている。ホットキーを押せばタイトルバーもタブバーもないシンプルなターミナルウィンドウが現れ、不要になれば同じホットキーで非表示にできる。手軽にターミナルウィンドウをトグルできて便利だ。
なお、ホットキーは既定で[Windows]+[`]キーとなっているが、これは「PowerToys」の「FancyZones」レイアウトエディターを開くショートカットキーとバッティングしている(このため、最近のバージョンでは「FancyZones」レイアウトエディターのショートカットキーが[Windows]+[Shift]+[`]キーに変更されているとのこと)。「Quake」モードが動作しない場合は、こうした問題に注意すべきだろう。もっとも、[Windows]+[`]キーは日本語キーボードレイアウトでは使いにくいので、自分で好みのショートカットキーを割り当てることをお勧めする。
そのほかにも、「Cascadia Code」フォントをアップデート。設定GUIも強化されており、アクションに割り当てるキーボードショートカットキーの編集、新しいプロファイルの追加、カスタマイズした外観設定のプレビューなどが可能になっているとのこと。
「Windows Terminal」は、Microsoftが主導でオープンソースとして開発しているターミナルアプリ(ライセンスは“MIT License”)。DirectWrite/DirectXベースのテキストレンダリングエンジンやUTF-16/UTF-8両対応のテキストバッファーを備えたモダンな設計、複数のシェル(PowerShell、WSL/Linuxなど)をタブで切り替えたり、ペインで画面分割して同時利用できるレイアウトの柔軟性、プロファイルベースの高いカスタマイズ性などが特徴だ。現在、“GitHub”や“Microsoft Store”から無償でダウンロードできる。
なお、「Windows Terminal」は1カ月スパンの開発サイクルを採用しており、現行のプレビュー版は来月に正式リリースされる見込み。
ソフトウェア情報
- 「Windows Terminal」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 10 May 2019 Update(バージョン 1903)以降
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.8.1444.0(21/05/25)