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「Windows 10 バージョン 21H1」への自動更新が開始 ~一部の「バージョン 2004」が対象【6月23日追記】

ロールアウトプロセスを制御する機械学習トレーニングの第一段階。6月22日に対象拡大

Windows 10のリリースヘルスダッシュボードにおける告知

 米Microsoftは6月2日(現地時間)、一部の「Windows 10 バージョン 2004」のデバイスを対象に「Windows 10 バージョン 21H1」への自動更新を開始したと発表した。同社は機械学習(ML)技術を活用して展開中の「バージョン 21H1」で報告されている膨大なデータを解析し、アップグレードに関わるトラブルを早期に検出、似た環境で同じトラブルが起こらないよう未然に対策する仕組みを整えているが、そのMLトレーニングを目的としたロールアウトの第一段階となる。

 「Windows 10 May 2021 Update(バージョン 21H1)」は、先月に一般提供が開始はされた最新の機能アップデート。現在は「Windows 10 バージョン2004/20H2」環境のシーカー(Seeker)、つまり「Windows Update」でアップデートを手動チェックしたユーザーを対象に配信されている。ただし、「バージョン 21H1」へのアップグレードが案内されても、前述の自動更新の対象になっていなければ、[ダウンロードしてインストール]を押さない限りアップグレードされることはない。自動更新の対象になっていても、機能アップデートの適用とOS再起動のタイミングはユーザー側でコントロールできる。

 「バージョン 21H1」は「バージョン2004/20H2」とOSコアが共通で、大きな機能追加はあまりないものの、既知の不具合も少なく、安定した動作が期待できる。次期「Windows 10」はかなり大規模なアップデートになることが予想されるので、安定して同じバージョンを長く使いたいのであれば、早めに「バージョン 21H1」へ更新してこのバージョンにとどまるのも一策だろう。

 ただし、削除・非推奨となる機能が若干あるので注意。業務でこれらの機能に依存している場合は、事前のテストをお勧めする。

 なお、「バージョン 21H1」のサポート期間は、Home/Pro版の場合で来年5月10日まで。Enterprise/Education版の場合は、1年長い2023年5月9日までサポートされる。

[6月23日編集部追記] Microsoftは6月22日、「バージョン 21H1」の自動更新の対象範囲をさらに拡大したことを発表した。同社は引き続きMLをトレーニングし、スムーズな更新エクスペリエンスを提供していくとのこと。