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多機能性が魅力のWebブラウザー「Vivaldi 4.0」が公開 ~翻訳機能を搭載

これまでプレビュー提供されていたメール・カレンダー・フィード機能はベータ版へ昇格

「Vivaldi 4.0」

 ノルウェーのVivaldi Technologiesは6月9日(現地時間)、Webブラウザー「Vivaldi」の最新版v4.0を正式公開した。メジャーアップデートとなる「Vivaldi 4.0」では、翻訳機能がビルトイン。サードパーティーの拡張機能を導入しなくても、海外の記事を日本語で楽しめるようになった。

 「Vivaldi」にビルトインされた翻訳機能の特徴は、Lingvanex社の翻訳エンジンを自社で運用・提供している点だ。「Google 翻訳」と比べると日本語翻訳の精度は若干落ちるようだが、Googleに翻訳テキストを送信することをプライバシー保護の観点から好ましく思わないユーザーにとっては貴重な選択肢となりそうだ。ちなみに、この翻訳機能はデスクトップ版だけでなく、モバイル版「Vivaldi」アプリでも利用可能。

「Vivaldi」にビルトインされた翻訳機能

 さらに、初めて「Vivaldi」に触れるユーザー向けに3つのデフォルトレイアウトを選択できるウェルカム画面(vivaldi://welcome/)が追加された。一般的にソフトウェアは多機能になればなるほどUIが複雑化し、全体の見通しが悪くなる。初期設定ではバランスの取れた「ベーシック」レイアウトがおすすめされるが、まずは「Vivaldi」の雰囲気に慣れたいというのであれば使いやすさ重視の「シンプル」を選んでもよいだろう。「Vivaldi」の豊富な機能を余すところなく体験したいなら「アドバンス」がおすすめだ。

初めて「Vivaldi」に触れるユーザー向けに3つのデフォルトレイアウトを選択できるウェルカム画面(vivaldi://welcome/)が追加

 また、主要な機能の設定がステップバイステップで行えるのもこのウェルカム画面が優れている点といえるだろう。他のブラウザーから設定をインポートしたり、トラッカーと広告のブロックを有効化したり、タブバーの位置を調整するといったことが行える。初めて「Vivaldi」に触れるユーザーにとっては、「Vivaldi」にどのような機能があるのかを知る手掛かりとしても役立つ。

主要な機能の設定がステップバイステップで行える

 そのほかにも、これまでプレビュー提供されていたメール・カレンダー・フィード機能がベータ版へ昇格された。プレビュー中は試験運用画面(vivaldi://experiments)でフラグをONにする必要があったが、ベータ版では設定ダイアログの[一般]セクションで簡単に有効化できる。

これまでプレビュー提供されていたメール・カレンダー・フィード機能がベータ版へ昇格

 デスクトップ版「Vivaldi」は、「Presto」エンジンを搭載していた頃の「Opera 12」の思想を受け継いだ「Chromium」ベースのWebブラウザー。ユーザーとの対話を大事にし、パワーユーザー向けの多く取り入れているのが特徴だ。Windows/Mac/Linuxに対応するクロスプラットフォーム対応アプリケーションで、Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/10で利用可能。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。すでに利用している場合は、自動更新機能を利用して最新版へアップデートすることも可能だ。モバイル版も用意されており、Android 5以降と最新のChrome OSで利用できる。

ソフトウェア情報

「Vivaldi」
【著作権者】
Vivaldi Technologies AS
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/10)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.0.2312.24(20/06/09)