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「Vivaldi 3.8」が公開、GoogleのFLoC拒否&煩わしいCookie確認バナーブロックなどを改善

サイドパネルやタブバーの透明化も可能に

「Vivaldi 3.8」

 ノルウェーのVivaldi Technologiesは4月29日(現地時間)、デスクトップ向けWebブラウザー「Vivaldi 3.8」を正式公開した。本バージョンでは、Cookieの受け入れを確認するバナーやポップアップをブロックできるようになるなど、多くの改善が施されている。

通常はCookie確認バナーが表示される
Cookie確認バナーをブロックした状態

 海外のサイトなどで頻繁に目にするCookieの受け入れを確認するバナーやポップアップは、EUで2018年に施行されたGDPR(General Data Protection Regulation、一般データ保護規則)に基づいて表示される、プライバシー保護を目的としたものだが、コンテンツの一部を隠してしまうことが多く、煩わしく感じることが多い。また、内容を読まずに[OK]を押せば、意図せず明示的にトラッカーが自分の行動プロファイルを作成することを許可したことになってしまうという問題もある。

 そこで、「Vivaldi 3.8」では広告ブロック機能を拡張し、Cookie確認バナーをブロックできるようになった。有効化するには、まず[設定]ダイアログの[プライバシー]画面にある[トラッカー・広告ブロック]領域で[ブロックレベル]を[トラッカーと広告をブロック]に設定する。次に、[ソースを管理する]ボタンをクリックし、[広告ブロッカーのソース]リストで[Cookieの同意ポップアップ除去(Easylist Cookie List)]と[Cookieの同意ポップアップ除去(I don't care about cookies)]をONにすればよい。この機能は同日公開されたAndroid版の「Vivaldi 3.8」でも利用可能だ。

[設定]ダイアログの[プライバシー]画面にある[トラッカー・広告ブロック]領域

 さらに、「Vivaldi」のベースとなる「Chromium」エンジンからGoogleが提唱し「Google Chrome」でテストが開始された、Cookieに代わるプライバシー保護型の広告ソリューション「FLoC」(Federated Learning of Cohorts)のコンポーネントを排除したという。Vivaldi Technologies社は「FLoC」がプライバシーを侵害する技術であるとして、反対の立場を明確にしている

 そのほかサイドパネルのデザインを一新。アイコンがスタイリッシュになったほか、透明度を変更したり、背面のぼかし効果を加えることが可能になった。また、タブバーの透明化して背景に設定した画像を表示できるようになっている。これらの設定は[設定]ダイアログの[テーマ]画面で指定可能だ。

[設定]ダイアログの[テーマ]画面

 加えて、ショートカットキー([Ctrl]+[D]キー)が追加されるなどブックマークの改善や、「クイックコマンド」でマウスジェスチャーのON/OFFや拡張機能の検索ができるようになるなどの改善が施されている。

ブックマークの改善

 デスクトップ版「Vivaldi」は、「Presto」エンジンを搭載していた頃の「Opera 12」の思想を受け継いだ「Chromium」ベースのWebブラウザー。ユーザーとの対話を大事にし、パワーユーザー向けの多く取り入れているのが特徴だ。Windows/Mac/Linuxに対応するクロスプラットフォーム対応アプリケーションで、Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/10で利用可能。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。すでに利用している場合は、自動更新機能を利用して最新版へアップデートすることも可能だ。

ソフトウェア情報

「Vivaldi」
【著作権者】
Vivaldi Technologies AS
【対応OS】
Windows/Mac/Linux(Windows版は64bit版を含むWindows 7/8/10)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.8.2259.40(21/04/29)