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アニメ『鬼滅の刃』で名高い昭和書体の2書体が「Adobe Fonts」に追加
3年ぶりのAdobeオリジナル日本語フォント「ヒグミン」など、日本語フォントのラインナップは500以上に
2021年10月27日 13:15
米Adobeは10月27日(日本時間)、フォントライブラリサービス「Adobe Fonts」のパートナーに昭和書体が加わったと発表した。昭和書体はアニメ『鬼滅の刃』でも採用されている人気の毛筆フォントメーカーで、今回は「黒龍爽」「心龍爽」の2フォントが利用できるようになっている。
昭和書体によると、この2書体は従来の「黒龍」「心龍」のかすれを小さくすることで容量を抑え、カッティングや動画などに使用しやすくしたシリーズだとのこと。高解像度版と比べ、手書き感は抑え気味だが、データサイズはおよそ1/3に抑えられているため使い勝手がよく、場所を選ばず利用できるのが特徴だ。
今回追加された2書体は従来の黒龍、心龍のカスレ容量を小さくする事でカッティングや動画などに使用しやすくしたシリーズです。
— 株式会社昭和書体 毛筆フォント (@showa_shotai)October 27, 2021
高解像度版と比べ、手書き感は抑え気味ではありますが、およそ三分の一のデータ容量になっていますので使いやすく場所を選ばないのが特徴です。
是非ご活用ください。https://t.co/r4GIIgNcol
また、今回のアップデートではAdobeのタイプチームが新たに制作した「ヒグミン」も追加されている。同社がリリースするオリジナル日本語フォントとしては3年ぶりだという。
「ヒグミン」は、画家のヒグチユウコ氏が描いた手書き文字をもとに、同社のフォントデザイナー西塚涼子氏がデザインした日本語フォント。欧州の中世や魔法の世界を思わせるグリフにリボンや草むら、キノコなどのカラーイラストが織り交ぜられた独特のデザインで、OpenTypeの「前後関係に依存する字形」を選ぶことで異体字に自動的に切り替わるといったギミックも組み込まれている。
そのほかにも、大日本印刷(DNP)からは「秀英にじみ初号明朝」と「秀英にじみ明朝」が追加。Font1000からも34ものフォントが提供されており、日本語フォントのラインナップは500以上に達するという。
「Adobe Fonts」で利用できるフォントの見本は、Webサイトで閲覧可能。日本語フォントのラインナップを一覧できるPDF形式の見本帳も提供されているので、フォントを探すときにはぜひ役立てたい。